「現状維持」の価格に秘策あり?
「5G化」に伴い,今年前半の噂では,
「価格が上昇するのでは…?」
「いや,何らかの工夫でiPhone11と同等に抑えるのでは…?」
など,様々な情報が飛び交っていました。
そんな中,先日は,「iPhone12は,iPhone11シリーズの価格を維持して登場するのではないか?」というリークが来ましたね。
Android勢が「5G化」に伴って軒並み価格を上昇させている中でのこの価格設定。どのようなカラクリがあるのか…と思っていたところ,有力な情報が出てきました。
iPhone12は,簡素なバッテリー用基板を採用しており,その分のコストが下がっている?
「5G化」のコスト高を相殺する戦略か?
記事によると,ミンチー・クオ氏が,
5G新技術採用によるコスト高を補うため,バッテリー用プリント基板のデザインがより簡素なものに切り替えられる可能性がある
と唱えているということです。
なんでも,5G化のために,
iPhoneをサブ6GHzの5Gに対応させるのに75ドル〜85ドル(約7,900円〜9,000円),ミリ波の5G対応に125ドル〜135ドル(約13,200円〜14,250円)のコストがAppleに新たに生じる
とされていますので,当然この分の差額を,バッテリー用プリント基板やその他の効率化によって補っていると考えられますね。
プリント基板だけでそれだけ高額な金額になるとは思えないのですが,バッテリー本体の仕様変更や,その他諸々の効率化の賜…ということなのでしょうか?
また,この記事では,「iPhone12s」という2021年モデルでも更なるプリント基板のコストカットについての言及もあります。Appleとすれば,iPhone製造の上で,これまでのスタンダードなやり方を一から見直し始めており,その皮切りが「プリント基板」ということなのかもしれません。
ということは,「5G化」のような革新的な技術を取り入れようとする動きと,今回の「プリント基板」のように従来のやり方をブラッシュアップしていく動きとの相互作用で,より先進的なiPhoneをなるべく安価に提供するという考え方を押し出していくのかもしれませんね。
Appleにしても,iPhoneXS以降は特に,ユーザーが「価格」をこれまで以上にシビアな目で見ている…ということは重く受け止めているはずです。
いくらAppleのブランド力があるとはいえ,消費者は正直です。今まで以上に高価なiPhoneは求めていないのであれば,Appleはどう動くべきか…。今年,「iPhoneSE(第2世代)」が好調であるという事実が,答えを暗示しているように思えてなりません。