2020年末に登場した３機種から考えること…
それまでなかなかメイン機種を決められずにいたイヤホンに関し，2020年末に出た３機種「Elite85t」「FALCON Pro」「CLUB PRO+ TWS」を立て続けに試しました。
これらのレビューを読んでいただければ分かるとおり，私としては最終的に「Elite85t」を選択したわけですが，「FALCON Pro」「CLUB PRO+ TWS」も非常に優秀なモデルであり，ここまで来ると「音の好み」の問題…といえるほどに完成度が上がってきているように感じます。
2020年は，最終盤まではイヤホン・ヘッドホン業界の中では「停滞」の次期だったのではないかと捉えていました。
しかし，これらの機種に代表されるような優れたモデルが登場したことで，一気に状況が変化しつつあるようにも感じさせられました。
そこで，現時点での個人的な，そして全般的なイヤホン・ヘッドホンの「2021年」について書き留めておこうと思います。
個人的には… 優秀なノイキャンリスニング機を追求したい
現時点での理想は，これまでの記事でも書いてきたとおり，ゼンハイザーの｢MOMENTUM Wireless3｣です。
滑らかに繋がる艶のある音，心地よい音場等，やや低音よりのリスニング機として，ワイヤレスモデルとしては最強だと捉えています。
ヘッドホンでこの機種を超えるとなるのであれば，もう少し高額であっても私は購入すると思いますが，高額だからといってあの音を超えるのはそう簡単ではないと思いますので，個人的には次期MOMENTUMまでじっくりと…という感じかな？
他メーカーでゼンハイザーのあの音を超えるのはなかなか難しいという気もしますので…。
問題はイヤホンですね。
イヤホンが｢MOMENTUM Wireless｣を超えることは無理でしょうが，「Elite85t」を聴くと，2021年に優秀なリスニング系のイヤホンが出てくる可能性も感じます。
個人的には，年齢的なこともあり，以前のような高音パキパキの音よりも，ダイナミックドライバーのよさを生かした「音のスムーズさ」「豊かさ，艶っぽさ」「音楽空間の心地よさ」を求めているということがはっきりしてきました。
もう少し若い頃であれば，私も「FALCON Pro」「CLUB PRO+ TWS」を選択したのでは…と思います。
期待するのはやはりゼンハイザーか？
「MOMENTUM True Wireless3」あたりが，より効果的なノイキャンと，より深い低音・空間をひっさげて登場してくれることを強く望みます。
全般的には… 新興勢力，老舗が入り乱れての構図 価格見直しも
2021年は，恐らくオーディオメーカーに関し，新興勢力と老舗とが入り乱れて競い合う年になるでしょう。
もはや，
「老舗のオーディオメーカーだからいいイヤホンを出してくる…」
なんていうことは通用しなくなっています。
反面，今回の 「CLUB PRO+ TWS」のように，これまでモバイルオーディオに関しては立ち遅れているとみられていた超老舗JBLが，突然超優秀な機種を発表することもあるわけで，これまでの先入観は捨てなくてはならなくなるでしょう。
また，その 「CLUB PRO+ TWS」に関しては，音質・機能ともに優秀でありながら，価格を２万円に抑えての発売でした。
あの音が２万円で出せるのであれば，その他の機種は明らかに割高に感じます。
今年は， 「CLUB PRO+ TWS」をリファレンスとし，これまで３万円ほどで提供されていた品質のイヤホンの価格が下がり，より高性能なタイプが「新たな３万円ゾーン」を形成するように変化するのが健全かな…とも思えます。
そうならなければ，大方のユーザーであれば 「CLUB PRO+ TWS」を買っておけば幸せになれますので…。
それだけ 「CLUB PRO+ TWS」は優秀ですし，業界を揺るがすスペックだったのでは…と感じます。
まだまだ発展途上の「ワイヤレス」「ノイキャン」という技術ですので，恐らくしばらくの間は各メーカーが新機種を問うような時代がしばらくの間は続くことが予想されます。
「FALCON Pro」を聴けば，必ずしもノイキャンが必要とも言えないような気もしますし…。
さあ，2021年には，どのような名機が登場するのでしょうか？
