M2のもやもやが続々と報告される
M2搭載のMacBook Pro13インチが発売され、少しずつレビュー結果が報告され始めています。
それらの記事・動画を見ると、どうもいつぞやの記憶が呼び起こされます。
そう、「Mac Studio/M1 Ultra」のレビューです。
M1 Ultraはベンチマークスコアはぶっちぎりの性能を見せましたが、特定のアプリや動作において思い通りのパフォーマンスを発揮できない…ということが多数報告されました。
特にYouTuberさん達が気になっている動画編集時のスピードがM1 Maxと変わらない場合が頻発したことから、「返品騒動」まで起こりましたね。
この際には純正アプリ「Final Cut Pro X」での滞りが顕著だったため、結構な話題になりました。最適化バージョンが出ても状況が変わらなかったことも火に油を注ぐ結果に…。
「DaVinci Resolve」では良好な結果が出ていたこともあり、Appleのサポートも問題視されました。私もDaVinci Resolveの製品版を購入した次第です。
さて、何故「M2のレビューがM1 Ultraを想起」させるのかというと…。
M1との性能の差異が微妙なようなのです…。
メディアエンジンを生かし切れていない?
まずもって先日、「Appleが大好きなんだよ」さんの動画を紹介してベンチマークスコアほどの差を感じない…ということを述べました。
メモリ量がこれまで以上に性能に影響するのでは…という印象を受けました。
その後、以下のようなレビュー動画が投稿されています。
「Max Tech」さんの動画では、様々なアプリを動作させてM1チップとの比較をしているのですが、総じて言えるのは、
「CPU性能が生きるアプリでは差が出るが、GPUを重視するアプリでの差異が認められない」
ということです。
CPUがメインとなるLightroomでの画像書き出しでは確実にM1を凌駕するものの、「Final Cut Pro X」の書き出し等では殆ど差が認められず、3Dアプリ等では逆にM1の方が速い…という逆転現象まで発生しております。
どういうことでしょう?
メディアエンジンを生かし切れていないの?
また、「シンスペース」さんの動画では、その要因としてSSDのスピード低下を理由として挙げていますね。動画内のデータがこちら。左がM1 Mac mini(Airでも同様のデータ)、右がM2です。
何ですか、これ?
M1が登場して以来、MacのSSDスピードは異次元の段階に入った印象を受けていました。それがM2で旧世代に逆戻りです。
動画内では、SSDスピードが大きく低下したため、一旦メモリ不足等でスワップが発生すると途端にパフォーマンスが落ちるのでは…と予想しています。
まあ、この考え方ですと、
「だったら、メモリ量が十分な場合にはSSDスピードの影響は出ないの?」
という疑問も湧きますが、「M2の性能がメモリ量に左右される」という現象に関する答えにはなるかと考えます。
また「最適化待ち」ですか?
これ、また「最適化待ち」になるんですか?
M1以降、各アプリ単位での「最適化」を待つ…ということが当たり前になってしまいました。Intel Mac時代にはここまで気になることはありませんでしたので、もはやApple Siliconの最大の弱点のようにも思えてきました。
新しいチップが登場する度にアプリ対応待ち。
しかも「Final Cut Pro X」のように、最適化を謳いながらもパフォーマンスが改善しない場合もあるわけで…。それが純正アプリだったりすると、もう目も当てられません。
このままだと…。
新Apple Siliconには手を出しづらい…という風潮が生まれてしまうかもしれません。