SoCチップ搭載ラップトップシェア、来年は14%に成長?
Apple Silicon搭載のMacが登場し、その性能とバッテリーもち等で世界を驚かせて以降、PC界全体が揺さぶられいてるような感を受けます。
10年後に振り返ったとき、
「M1の登場が全ての変化の始まりだった…」
と言われるような時代の狭間にいると思えるのです。
ソフトウエアの互換性の問題はさておくとして、性能の面で考えると、世の中の作業のほぼ全てが「M1 Pro/Max」レベルのチップで十分に事足りる…ということが実証されつつあります。
更に、今後はM1 Ultra以上の性能のチップが出てくることが予想され、新型Mac Proのような弩級のMacが登場したならば、いよいよ、
「すべてに渡ってApple Siliconでいける!」
となる時代がやってくるでしょう。
後は、互換性を含めたこれまでの「×86」ベースが支配するPCの業界が今後も支配的な地位を占めるのか、それともSoCチップがそれに取って代わることになるのか?…という判断ですね。
そんな中…。
SoCチップ搭載のラップトップシェアが増加しているという情報が来ています。
2023年で「14%」 この数字、どう見る?
記事によると、
DigiTimesが、ラップトップ市場におけるArmチップ搭載モデルのシェアが、2023年に13.9%に拡大するとの予測を伝えている
ということです。
この数字をどのように評価すればいいのでしょうか?
注目したいのは、数値の変化です。
DigiTimesによれば、SoCチップの搭載率は、
2020年末→1.4%
2022年末→12.7%
2023年 →13.9%(予想)
と推移するというのです。
2020年以降の急速なシェア率増加には、M1搭載Mac Book登場以来のApple Silicon搭載Macが大きく貢献していることは間違いないでしょう。
ただし、2022年→23年の伸びが僅か「1.2%」と予想されているのがかなり気になります。
DigitalTimesの予想としては、
「今後登場するApple Silicon搭載Macを購入するのは、M1系から乗り換えるユーザーが非常に多く、新規の購入者は限られる…」
ということなのでしょうか?
もしこれまでのIntel MacやWindowsからの乗り換えが順調に増加するのであれば、もう少しシェア率がアップしてもいいのでは?
Appleファンからすると、従来の「×86」アーキテクチャからの乗り換えを期待したいところではありますが、そう簡単に時代は変わらない…ということでしょうか?
他社のSoC化の動きは?
私としては、もう少しシェア率が上がってもいいのでは…と考えます。
Appleで考えると、「2023年3月頃」のタイミングで「M2 Pro/Max」搭載のMacBook Pro登場が噂されています。
チップ載せ替えのマイナーチェンジ的な意味合いが濃くなるかもしれませんが、このタイミングで「Intel MacBook Pro」から乗り換える…というユーザーにとっては、先代から1年半経過したこの時期は最適と言えるかもしれません。
また、27インチiMac系の復活があれば、今後はApple Silicon搭載のデスクトップMacの以降が本格的に進むことになるでしょう。
これだけでも、もう少し数字を押し上げられそうな気もするのですが?…。
また、Appleだけではなく、Intelなどの他メーカーも、SoCの特長を前向きに捉えている…という記事もよく目にします。
OEM版ではないARM版Windows11も正式に認可されたことは以前にもご紹介しました。
Chromebookだけでは限界があるでしょうから、今後PCメーカーが、本格的にSoC版PCをリストアップしていくのであれば、形勢が一気に傾くことだって考えられます。
というか、本格的なゲームPCなど以外の利用を想定しているPCであれば、むしろSoCチップのよさが生かされることの方が多いのではないかと考えますので、Windows11が安心して使用できるようになった今、むしろSoCを強化しないことの理由をさがすことが難しくなっているのでは?…とさえ考えます。
そうはならない理由や大人の事情があるのかも知れませんが…。
さて、SoCが勢いを増していくのであれば、先陣を切っているAppleに優位性があることは明らかでしょう。
うまくいけば、PC業界の構造を変えるほどのインパクトを与えることができると思うのは、私だけでしょうか?