Microsoftの「Parallels正式認可」はBootCampの消滅を意味する?
以前に、MicrosoftがARM版WindowsをApple Silicon向けに正式に認可した…ということがありました。
朗報でした!
Macユーザー、あるいは今後Macを考えているユーザーの中には、どうしてもWindowsのソフトウエアを使用しなくてはならない…という事情を抱えている層が相当数存在することは明白。
それでもMacを使いたい、Macから離れられない…というユーザーを救うのが仮想化アプリだったわけです。ソフトウエア事情からいうと、「WindowsではできてもMacではできない」ということが絶対的に多いわけで、「2台持ち」という選択肢がない場合にはどうしてもWindowsを選択しなくてはならないこともあるでしょう。これを救うためのWindowsOSの正式認可はApple Siliconが大きな壁を越えた一瞬でもありました。
ただ…。
従来のMacユーザーであれば、
「OSの認可が下りたのであれば、BootCampが復活すれば最強!」
と考えることでしょう。
この度、Microsoft側がMac仮想化アプリである「Parallels」を正式に認可した…という記事が来ているのですが、これを受け「BootCamp登場は絶望的」という見方を示しています。
本当にそうなのでしょうか?
Microsoft側の譲歩を考えると…
記事によると、
これまでは、AppleはそのうちAppleシリコンMac上でも使えるよう、Boot Campをアップデートすると期待されていましたが、米メディアMacworldはAppleシリコン対応Boot Camp登場は絶望的になったとし、その理由を記している
ということです。
記事内の気になる「理由」ですが、以下の通り。
MicrosoftがM1/M2 Mac向け仮想化ソフト用Windowsを公式に認可し、サポートするのであれば、AppleがわざわざBoot Campを開発する必要はないだろう
そうでしょうか?
私は逆に、
「これでBootCamp再登場の目が出てきた」
と感じたのですが…。
だって、これまでMicrosoftは一貫して、Apple SiliconでのARM版Windowsの正式認可を認めない方針でした。
しかし、それが一転して「認可」に換わり、この度はご丁寧にも「仮想化」を認める動きまで起こしたのです。
本来であれば「仮想化」という怪しげな事柄を正式に認可すること自体に抵抗があるはず。Microsoft側の立ち位置が大きく変わっているのだと判断できます。
だとすれば…。
もし技術的にAppleがApple Silicon上でのBootCampを可能にした際には、しっかりと許可を出すのではないでしょうか?
だって、仮想化環境にもOKを出しているのですから。
Apple側はBootCampが欲しいのでは?
Apple側からすると、最初に書いた「ユーザーのWindows機とMacとの綱引き」はしっかりと認識しているでしょう。
当然、BootCampのようにネイティブでWindowsを動作させることができれば、Intel Macのとき同様にWindowsユーザーを取り込める…と考えるはずです。
Parallelsは確かに便利なアプリではありますが、まずもって安定性に関しては大きな問題を抱えています。私も何度も絶望的な目に遭いました。
さらに、毎年の更新料がかかります。安定性、コスト面という非常に大きなファクターにおいて、Macにおける仮想化はアキレス腱を抱えているわけです。
だとすれば…。
私はAppleがBootCampを目指すのではないか…と考えるのですがどうでしょう。
もしAppleSilicon MacでBootCampが使えたら、最強の端末となり得るのですが…。