横幅「1,895mm」の取り回しはいかに?
CX-60「XD-HYBRID Exclusive Sports」を購入しましてレビューを継続しております。
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さて、CX-60購入にあたり、個人的に最も懸念材料となったのは「車幅」の問題かもしれません。
「1,895mm」という車幅は、はっきり言って日本の交通事情を考えると、これが原因でCX-60の購入を諦めてしまう人がいるくらいの「一大事」になるでしょう。
しかし、CX-60の運転席に一度でも乗ったことがある方であれば分かるかと思いますが、その車幅が車内のリッチな空間をつくり出すのに大きく貢献していることは明らかです。
さて、この車幅…。
実際の街中ではどのような印象を受けるのでしょうか?
意外にいける…
結論からいえば、
「意外にいける」
「車幅を理由に購入を諦めることはないかな…」
といったところです。
ただし、当然ながら乗り換え当初は相当に気を遣いました。インプレッサからの乗り換えですと、はっきりと車幅の拡大感が認識できるほどの違いです。それが1週間ほどでほぼ身体になじんできたかな…というところ。
一般の道路ではまず問題無くいけそうだと感じることができました。
また、FRならではのハンドルの切り角の大きさもあり、小回りのよさは秀逸です。全長の問題で取り回しが悪いと感じることはないでしょう。
問題は「狭い道」「狭めの駐車スペース」でしょうか?
個人的に左側の車幅感覚は自信がなく、これまで以上に慎重な運転になりますし、何だったら心当たりのある狭い道(本当にごく僅かですが)は「できるだけ通らないようにしたい」と考えたくなります。
また、スーパー等の駐車場で、これまでのインプレッサだったら「いけそう」と感じるようなスペースでも、
「怪しいから他の場所を探そう」
と考えることも増えそうです。
まあ、このあたりは「割り切り方」の問題かと。
ドアパンも嫌ですので、色々な意味で無理は禁物…といったところでしょうか。
ただ、除雪等の影響で道幅が狭くなる冬場の納車でも何とかなりましたので、今後はますます楽な気持ちで運転ができるようになるでしょうし、来年の冬にはインプレッサと同じような感覚で雪道を楽しむことができるのではないかと考えています。
シースルービューは?
さて、CX-60には、その大柄な車体をカバーすべく、新たに「シースルービュー」が搭載とされました。
従来の「クリアビュー」との二刀流で安全性、利便性を担保しようというものです。
シースルービューのボタンは以下のようにドライバーの手元にあり、すぐさま起動できるように考慮されているのは嬉しいところです。
ただ、モニター右側に映し出されるシースルービューでは、バックの際にハンドルを切った逆の方向に進行予測線が表示され、脳内がアナログな私は非常に使いづらいです。
むしろ右側のクリアビュー画面だけでいいかな…と感じるほど。こちらの予想線はハンドルを切った方向と同じ方向に動きますので…。
また、積雪時のバックでは、周囲が全てホワイト化してしまい、どこからが「雪壁」なのかがはっきりしません。従来のインプレッサは白黒の単なるバックモニターだったのですが、雪でも判断しやすかっただけにかなり残念です。
まあ、雪が溶けると問題は無くなるかと思いますので、それまでは今まで以上に慎重な目視が必要となりそうです。
シースルービューは、バック時よりも前方の確認の際に役立つと感じます。
いくら小回りがきくとはいえ、かなり花咲が長いわけで、前方がいけそうかどうか…を確認する際にはシースルービューの予測進行線の表示が絶対的な安心感に繫がります。
また、狭い道のすれ違いの際には、一旦停止してシースルービュー画面に切り替え、左側の障害物を確認することが安心感に繫がります。「1,895mm」の車幅は、以前のような「いけそう」というあいまいな感覚を抑制する作用もあるようです。
いずれにせよ、CX-60が日本においては必要以上に大きい車体であることにはかわりないでしょう。
その大きさが原因でトラブルにならないように、これまで以上に慎重な運転を心がけていきたいと思います。