MAZDA「CX-8」が12月で生産終了!
マツダが、「CX-8」の生産を2023年12月で終了することを明らかにしました。
この機種、爆発的に売れた…ということではないでしょうが、
「大人がしっかりと乗れる3列シート搭載車」
としての魅力は相当なもので、モデル末期となっている現在でもその乗り味を含めたコスパは鬼高い…とYouTubeでも評判になっています。
登場して6年…ということで、モデルチェンジの頃合いではあるのですが、今回のマツダの決断は新型発表ではなく廃版です。
そこには私が乗っているCX-60の系統へと繫がるマツダの未来があるのですが、CX-8の生産終了は本当に正しい決断なのか?…。
疑問は残ります。
日本でラージ商品群は受け入れられるか?
CX-8廃版の裏には当然、新型「CX-80」があるでしょう。
「CX-60」に続く「マツダラージ商品群」で、それこそ「3列シート搭載」と言われています。つまり、2列シートであるCX-60の3列版。CX-8を置き換える存在であることは誰の目にも明らかです。
「9月にも世界公開か?」と言われているCX-80。
もちろん世界的に見れば相当に魅力的な存在になるのでしょうが、こと日本に関してはなかなかに微妙な存在になるかも知れません。
その理由として…。
まずは「車格」です。
CX-60に関しても「1890㎜」という全幅は相当に議論を呼びました。毎日載っている私からすれば、
「慣れてしまえば問題無い」
となるのですが、やはり1.9m近い幅に、数字だけで抵抗感を抱く人も多いでしょう。
そして「駆動方式」。
ラージ商品群となり、駆動方式が基本的にFRベースとなりました。私はAWDのCX-60ですが、滑りにくい路面ではほぼFRで、滑りやすくなると自動的に前輪にもトルクを配分する…というシステムで、走りの気持ちよさは格別です。コーナリングではFFベースのクルマでは味わえないような爽快感を感じることもできます。
ただ…。
コスト面等を考えて「FR」を選択する…ということも当然あるでしょう。
これが、現在の日本人に広く受け入れられるかどうか…は微妙です。特にCX-8を選択するユーザー層は基本ファミリー層でしょうから、恐らくはこれまでFFベースのクルマに乗ってきている方々でしょう。
また、雪国在住の方で、
「四駆には手が届かないが、FFだったら雪道でも大丈夫」
と考えていた人にとっては、これが「FR」になると選択肢にさえ上がらない可能性も出てきます。
もちろん車格自体が上がりますので、基本的な価格そのものが上がってしまうことは必定。コスパが相当高かったCX-8のよさを保つことができるかどうかは微妙なのではないでしょうか? 先日はCX-60も20万円の値上げがありましたし…。
クルマとしての仕上がりのよさ、マツダの意欲を感じ取れる…という意味で、CX-60乗りの立場からもCX-80は素晴らしい出来になりそうです。
しかし…。もしかすると日本ではそれほどの人気が出ない…という可能性も…。
今後控えているであろう「CX-5」のモデルチェンジも大問題ですし、マツダがこれからのラインナップをどのように整えていくのか…ということは、マツダ存続のためにも非常に大きい分岐点とななりそうです。