Apple Watchの心拍センサーはバンド内蔵?
スマートウォッチの分野では、Apple Watchの強さが際立っています。
一見進化が鈍化しているように見えますが、WearOS勢もキラーコンテンツを提案できているわけではなく、Apple Watchが「ヘルスケア路線」で着実に実績を積んでいるのが認知されているのかもしれません。
これに加えてiPhoneやMacとの連携も強みに働いているのでしょう。
さて、そんなApple Watchのヘルスケア面で注目を集めるのが「体温・血圧の測定」ですね。これらの機能が実装されるのでは…と噂されるようになって数年経過しますが、先送りされたまま。現状、体温については「手首の皮膚温度」という極めて微妙な計測は可能で、おおよその体温変化を把握するのに役立つ程度のものです。
今後も感染症との長いお付き合いが予想されますし、体調の変化把握という意味合いでも「体温」「血圧」の測定ができるようになるとかなり強力な武器となりそうです。
そんな中…。
Watchのセンサーがバンド内に内蔵されるのではないか…という記事が来ています。
本体とバンドの連携という新発想
記事によると、
Appleが米国特許商標庁(USPTO)において現地時間2023年3月2日、Apple Watchのバンドに生体情報センサーを組み込む特許を取得した
ということです。
興味深いのが、今回の特許が「(布など)織り物のバンド」にセンサーを組み込むものだということ。つまり、スポーツループやアルパインループ等のバンドであり、スポーツバンド等のゴム素材のものには適応されないということ。埋め込むセンサーの情報伝達において、布製の方が都合がいいということなのでしょう。
以下がその特許図。
布の中に極薄のセンサー素材を埋め込むということ?
また、その情報をWatch本体に伝えるための通信回路のようなものも同時に内蔵されるのかもしれません。
これまで、SONY「wenaシリーズ」のようにバンドに各種機能を埋め込むという考え方はありましたが、これはあくまでもバンドと端末との無線通信を条件とした機能。
今回のAppleの特許は、バンド内のセンサー情報が内蔵の回路を伝って直接Watch本体に送られる…ということになるのでしょう。
これは大きな強みになりそうです。
例えば、「体温」「血圧」の測定で言えば、Apple Watch本体が肌と触れ合う部分は当然ながら制限があるわけですが、これがバンド全体(手首周り全体ということになります)で計測できるようになれば、これまで以上に正確な情報をキャッチできることになります。
また、Watch本体に搭載するセンサーとバンドに搭載するセンサーの棲み分けをすることで、Watchに他の新型センサー等を搭載する余裕も生まれるでしょう。
本体のみでの進化は限界なのでは?
近年、Apple Watchの進化の鈍化が話題になってきました。
チップは数年留め置き、地味な性能進化はしているものの目新しさは殆ど無し…。
これでは、
「毎年買い換えなくても十分」
と言われても仕方ありません。
そろそろ、Watch本体のみでの勝負に限界が来ているのだと考えます。今回の特許、できるだけ早く登場させてもらいたいと願います!