2023年第1四半期、世界のスマホ事情は?
2022年の第4四半期における世界のスマホ出荷台数シェアにおいて、AppleがSamsungを抑えて1位に返り咲いたことが話題になりました。
また、別の記事でもAppleとGalaxyが熾烈なトップ争いを演じており、以前のような「Galaxy強し」の様相に変化があることもお伝えしました。
そして…。
この度、2023年第一四半期のデータが出ています。今回はSamsungがトップになったようですが、その他の面で見るとAppleの強さが垣間見られる結果になっているようです。
Apple、スマホ出荷シェアNo.1を譲るも、堅調!
記事によると、
2023年第1四半期(2023年1月〜3月)における世界スマートフォン出荷台数、売上高、利益を調査会社Counterpointが発表した。世界的な景気減速の影響を受けスマートフォンの出荷台数が前年同期比14%減と落ち込む中、長期間使える端末を選ぶ傾向が強まったこともあり、Appleは出荷台数の落ち込みが小幅だった
ということです。
まずはスマホシェア全体の資料を。
基本的には、以前から言われているとおりに、
「スマホが売れない時代に突入している」
という傾向がはっきりと出ています。
前年同期と比べて「14%減」という惨憺たる状況。
当然その中にあって各社とも売上を大きく落としているのですが、Appleだけが「-2%」という微減に留まっているのが目を引きます。
結果としてSamsungにシェアTOPを譲ってはいるものの、そもそも前年の第4四半期が「新型iPhoneの登場」という特殊事情が重なっていることが大きいと考えられますので、第1四半期では前年よりも大きくSamsungに近づいた…と見る方が正しいでしょう。
第1四半期で見ると、前年「15.4万台」あったSamsungとの差が僅か「2.6万台」にまで減少しているのですから…。
記事中には、
「長期間使える端末を選ぶ傾向」
「中古市場の強さ」
という要因を探すことができますが、基本的には、これまでスマホ市場拡大に貢献してきた「ローモデル、ミドルモデルを購入してきた購買層」の購入意欲が減退していることが大きいと考えます。世界的な不況や、スマホが世界中に普及した…ということが大きいのでしょう。
この中にあってiPhoneは、完全に価格帯がフラッグシップよりであり、他メーカーとの購買層が異なっている…ということが特徴となります。
「スマホが欲しい…」「スマホが必要…」という考え方以上に、
「iPhoneが欲しい!」
という指名買いなのだと思われます。
Appleの強み、利益率
そして…。
これも何回も取り上げていますが、最も強力な武器はその「利益率」。
フラッグシップの価格帯であるからこそ、端末1台を売った際の利益率は他メーカーよりも格段に大きくなるのがAppleの特徴です。
そんな企業のスマホが1位を争うほど売れているのですから、それはAppleの利益が上がるのも当然!
このグラフを見ても、シェア以上に「販売額、利益」の差が際立っていますね。
でもなあ…。
だからといって、青天井式に価格をつり上げることだけはして欲しくないですよね…。