「M2 Ultra」、カスタマイズ性をどう考える?
WWDCで「M2 Ultra」登載のMac Studio、Mac Proが投入されましたが、どうも市場の評価は冷ややかなようです。
特に「Mac Pro」という機種に、他を寄せ付けないほどのマシンパワーを期待していた層にとっては拍子抜けもいいところのモデルになってしまったのでは?
チップもMac Studioと変わらずの「M2 Ultra」に留まってしまって、「その上」が登場しませんでした。また、増設用のスロットは備えているものの、外部GPUに非対応というお粗末ぶり…。宝の持ち腐れもいいところです。
そんな中…。
妙に納得のできる「カスタマイズ性」に関する記事が来ています。
メインストリームになり切れないMacの苦悩
記事によると、
未発表のApple製品などのコンセプト画像制作を行う3Dデザイナーのイアン・ゼルボ氏が、Appleシリコン搭載Mac Proでも自身が使用するカスタムPCの置き換えはできない、と意見を述べている
ということです。
ゼルボ氏の言い分は以下の2点。
①「M2 Extreme」が登場しなかった
②アップグレード方法が十分ではない
「①」に関しては、特にグラフィックの絶対性能に難のある(windows機と比べて)に対し、Ultraでは役不足…という考え方。これはよく分かります。一般的な用途では問題にはならないでしょうが、ゲームを本格的にやろうと考えたり、ワークステーション的な用途を想定していたりする場合は、確かに物足りないかもしれません。
ただ、もしMac Proだけでも外付けスロットを活用して外部GPU等の性能アップに寄与するカスタマイズができるのであれば、十分に戦えると考えられます。もちろんコスパは悪いでしょうが…。
加えて、「②」に関して言えば、windows機のように「CPU」「GPU」を自由に取り替えることができないのがMacですし、Apple Siliconになったことてメモリもいじれなくなってしまいました。現状は「SSD」だけ…という無残な状態。
あまりに自由度、発展性がなさ過ぎるのです。
この問題は、ただ単に性能だけではなく、
「機種変更するときは総取っ替え」
というMacの機種変更の様態にも関わってきます。
windows機であれば部品ごとの換装をまず第一に考えるところでしょうが、Macではそれ自体がそもそもできないのです。
加えて「Apple税」と言われるほど本体価格は割高…。
これでは、どう考えてもPC業界の「メインストリーム」にはなり得ない…と、妙に納得してしまいます。
まあ、Apple自身は当然、
「それでいい!」
と考えているのでしょうが…。