もはや一般ユーザーのものではない!
一気にM4が採用された新型iPad Proには驚きました。
これまでのiPhone最優先のチップ導入に変化があったことが衝撃的でした。
ただ、今回のiPad発表を見ている私自身は非常に冷静で(M4搭載が発表された瞬間は声が出てしまいしましたが…)、「購入は見送り」という心持ちが揺れることは全くありませんでした。
私にとっては、「M1搭載iPad Pro」で十分です。
はっきり言って、今回の「新型iPad Pro」は、一般ユーザー向けのものでは無くなってしまいました。もちろんこれまでのProもそれなりに敷居は高かったわけですが、何らかの購入理由があればそれほどためらわずに「突撃」できたような気がするのです。
しかし、新作は…。
そのように考える理由をまとめてみました。
新型iPad Proの目指すところは?
①価格
まずもってその価格です。
円安の影響もあり、13インチモデルは、最安の「256GB・Wi-Fi」モデルでも「218,800円」と、恐れていた「20万円の壁」を超えてしまいました。
タブレットに20万円…。
これは、さすがに一般のユーザーが「OLEDのディスプレイを試したいから…」「M4を体感したいから…」といった理由で手を出せないであろう理由の筆頭です。
余程ニッチで専門的な作業をするユーザーで無ければ、この投資はできないでしょう。
②M4の性能
先日廃版となってしまった「M1搭載 MacBook」は、現在でも「このスペックで十分」と言われるほど優秀なモデルです。
Macでさえそうなのですから、iPadであれば当然ながらM1で十二分…と捉えるのが一般的でしょう。
それ以上に負荷がかかる作業を「一般」のユーザーが行うことはなかなか想像できません。
これまで以上に、Appleが想定している「iPad Proユーザー」が絞られた…という強い印象を受けました。
③対応アプリのアピール
新型iPad Proの夢想ぶりを示す材料としてイベントで示されたアプリが「Final Cut Pro」「Logic Pro」「Procreate」等の非常にニッチなアプリでした。
もはや新型Proの対象ユーザーが、「本来であればMacで行う作業もiPadでこなしたい」「iPadを使って超本格的なグラフィック系の作業をしたい」などのニッチで専門的な方々に絞られてしまったという印象です。
以上、価格もさることながら、
「もはやProは君たち一般ユーザーが使いこなすようなタブレットではない!」
と宣言されたような気持ちになったんですよね…。
そして事実、私にとっては「M1iPad Pro+12.9インチ」で全く問題が無いですし、今回の新製品においても、大概の方は「Air」で十分でしょう。
また、私のように、
「ProMotionディスプレイは必須」
と考えている方々は、新型iPad Proではなく、
「M1/M2iPad Proの整備済品を積極的に狙っていこう…」
と考えたのではないでしょうか?
普通は、このような形での「積極的に…」という文言には、本当であれは上位機種が欲しいが…という気持ちが込められたものになるのでしょうが、今回の場合はそんな気持ちがまったく起こらないほどに冷めた自分がいるのです。
恐らく現在のM1iPad Proに何らかの不満が出るようになったら、「M2iPad Proの整備済品」を購入して、またしばらく使用するのでは…と考えております。
そのうちAirがProMotionディスプレイ対応になったら、そちらでもいいですし。
皆さんは今回の新型iPad Proを、どのように受け止めましたか?