Appleの「2025年度第1四半期の決算報告」から見えてくること
Appleの「2025年度第1四半期の決算報告」が発表されました。
近年のAppleデバイスの傾向としては、
「新たな提案が殆ど無い…」
という停滞感のようなものに支配されている気がします。
殆どの機種が「マイナーアップデート」…というイメージです。
2024年を顧みれば、「Apple Vision Pro」という特大のご新規が登場しましたが、一通り興味のあるユーザーに行き届いた現在は「足踏み」、いや「停止」状態とも言えるでしょう。
また、iPad Proに最も早く最新Mチップを搭載…というこれまでの慣習をぶち破る方法をとり、ディスプレイをOLED化しましたが、それほど大きな動きにはなっていないようで…。
Apple Vision Proにしても、OLEDiPad Proにしても、やはり「高価すぎる」というのでは、広がりを見せるはずもありません。
また、iPhoneやMacにしても、「チップのすげ替え」で何とか現状をキープしている…という印象が強いです。
さて、決算の様子は?

対中国策、既存機種の訴求力低下
記事によると、
Appleが、2025年度第1四半期の決算報告を発表しています。当四半期の売上高は1,243億ドル、純利益は363億ドル、希薄化後の1株当り利益は2.40ドル。前年同期の業績は、売上高が1,196億ドル、純利益は339億ドル、希薄化後の1株当り利益は2.18ドルでした。当四半期の米国市場以外の売上比率は58%だったと報告している
ということです。
地域別売上高はこの通り。

中国の落ち込みをその他の地域でカバーしている…という構図がはっきりと分かります。
トランプ氏が大統領に就任したことを考えると、米中関係は更に冷え込んでいく可能性が高いので、今後もこの傾向が続くかと…。
ただ、中国以外の地域で順調に売上が伸びているということ自体が不思議なくらいなのですが、日本以外の国々は景気がいい…ということなのでしょうか?
製品別売上は以下の通り。

ほぼ横ばい…という印象。
このあたりに、Appleデバイスの最近の停滞感を感じます。
今後数年にしても、大きく跳ねるほどの大きな変革が訪れることは無いようにも感じますので、下手をするとじり貧に…ということも考えられるのでは?
また、価格が上昇傾向の中での「売上高現状維持」ということは、もしかすると販売台数そのものは減少している可能性もあります。
利益を取るために価格を上げて…という悪手を繰り返すと、Apple神話が崩壊する機器が訪れれるかも…。
その他の売上。

ここに至っては、ウエラブル関連の低調ぶりが際立ちます。
これまで支配的なシェアをほこっていたAirPods、Apple Watchが他社製品に喰われている…ということなのでしょう。
今年は「AirPods Pro3」登場の噂もあります。巻き返しなるか?
また、Apple Watchにしても、他社製品が台頭することで「価格が高い…」と感じることが多くなってきました。
でも…。
Appleの「Apple Watch SE」は上位機種との差が大きすぎるような気もしますし…。
今年登場予定の「iPhone SE4」も含め、やはりAppleの場合は、廉価版の位置づけが今後の課題になってきそうですね。