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噂の「WH-1000XM6」ではなく、Bowers & Wilkins「Px7 S3」を購入した話⑤〜総合音質評価編〜

Bowers & Wilkins「Px7 S3」の音質は?

 ソニー「WH-1000XM6」の登場が迫る中、熟考の結果、1ヶ月ほど前に発売済みだったBowers & Wilkins「Px7 S3」を購入しました。 

 

 ここまで、やや「低音過多傾向」にあるPx7 S3の音を、イコライザー、有線接続、ノイキャンOFF等の戦略でどうにかボーカル帯の「中・高音」を生かす音へとチューニングしてきました。
 上位機種「Px8」はチューニングしきれないほどに低音の量が多かったわけで、この点は救われた形です。

 

 その上で、
「今後もこのPx7 S3を使っていこう!」
という結論に至りました。

 今回はこれまで触れ切れなかったPx7 S3の音質をまとめます。

 

音場は狭いが、それ以上の魅力がある「音の情報量」「音の輪郭」「美麗さ」

 個人的にPx7 S3の音傾向を以下のように感じました。
 あくまでも上記のチューニングを行った上での評価です。

 

○とにかく音の情報量、厚みに圧倒される。
○情報量が多いのに、個々の音が決して埋もれない。音の輪郭がはっきりとしている。解像感も高いのだが、解像感によって音がはっきりとしている…というのではなく、一つ一つの音の粒立ちが明確に表現されるような魔法の音作り。
○低音が多い本機だが、だぶついてしまうような音ではない。深みがあるタイプではないが、軽やかに中・高音域を支える品のよい低音。
○音場は狭いのだが、それがマイナスにならないような音作り。前述した「音の輪郭」の明瞭さもあるのだろうが、不思議と嫌な閉塞感がない。狭い音場の中でも、生きた音楽が楽しめる不思議な感覚。
○中・高音は、際立って煌びやか…ということではないが、必要十分に伸びる。というか、無線機では高音側に無理をさせて解像感を演出するような音作りがされている場合も多いが、本機はその「無理な感じ」が皆無。それでこの伸びやかな中・高音を表現しているのは驚き。
○中・高音の音が「美麗」。人工的な味付けはなく、見通しがよい。非常に美しい音色。

△音場が狭い。それでいて閉塞感がないBowers & Wilkinsの魔法がかかっているが、これで音場が広ければ無敵だと、少々残念にも感じる。Bowers & Wilkins側のチューニングでどうにかならないものか?
△個人的には、色気やツヤ感のあるリスニング寄りの音が好きなのだが、それは期待できない。しかし、それでも納得してしまうのが本機の不思議なところ。モニター傾向、スタジオで聴いているような傾向の音作りではあるのだろうが、決して退屈することはないのが不思議。
△艶は感じられない…ということは、残響感のような音の響きの面が物足りないのだろう。それでもシャキッとしすぎてつまらない…とは感じないのだが。
 

 不思議と、マイナスポイントを書いていても、「ただ…」とそれを補う部分を書き添えたくなるのです。

 「完璧」ではないのですが、それが決して致命的にならない…。そればかりか、それを補う魅力に溢れているのが本機「Px7 S3」なのだと捉えています。

 

 チューニング次第で好みの音傾向に寄せることができますし、「モニター」「リスニング」に振り切っていないことで、万人が非常に高いレベルの音を楽しめる…という意味で、非常に魅力的なヘッドホンだと感じました。

 

 それにしても…。
 Bowers & Wilkinsのイヤホン、ヘッドホンに共通する、

・音の圧倒的な情報量
・美麗な音作り
・音をひずまるような人工的な音作りをしない覚悟
・一つ一つの音の輪郭をはっきりとされる表現方法

には驚かされます。

 

 「低音中心」という傾向は考え方次第ですが、本当に「音を大切にしている」ということが感じられるメーカーとして、Bowers & Wilkinsは特筆に値します。

 「WH-1000XM6」ではなく「Px7 S3」を選択して、個人的には大正解だと考えています。
 皆さんにも是非Bowers & Wilkinsの音を体験してもらいたいと強く思います。

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