ユーザーの念願がついに実現?
スマホの新モデルが発表になるたびに,画面サイズが広がり,バッテリー容量も増加し…。
しかし,なかなか実際のバッテリーの「持ち時間」が劇的に増加することはありませんでした。
「本当の意味で数日間の充電を必要としないスマホ」
は,我々ユーザーの念願です。
当初は,当然ですが「バッテリー」そのものに対して「持ち時間の向上」の夢を見ました。しかし,予想外にバッテリーの技術革新は進まず,思うように事が運ばなかったようです。
そんな中,2020iPhoneに採用されるA14チップに搭載される5nmプロセスルールが,「ブレークスルーになり得る」という記事が来ています。
TSMCが歴史を変える?
現行のiPhoneXSに搭載されるのはA12Bionic。先代のiPhoneXはA11Bionicでした。
また,A11は10nmプロセスルール,A12は更に細分化された7nmプロセスルールで製造されています。
209iPhoneについては,
「更に上を行く5nmプロセスルールか?」
という情報もありましたが,現行と同じ7nmプロセスルールで行くようです。回路が細かくなると,歩止まりが非常に悪くなるのだそうで…。
その分,チップ高性能化や,省電力化も著しいそうなので,メーカーとしてはしのぎを削る展開ですね。
iPhoneの絶対的な性能を支えるAチップは,台湾のTSMCが独占生産する状態がここしばらく続いています。
ということは,このTSMCが,今回の命運を握る…ということになりそうですね。
記事によると,すでにTSMCは,2020年iPhoneに搭載予定の5nmチップとなるA14に向けて始動しているという情報もあります。
具体的には,
「240億ドル(約2兆6,273億円)規模の5nmチップの工場の建設にすでにとりかかっており,2019年の始めに生産のテストを行うといわれている」
という結構生々しい情報ですので,やはり2020iPhoneは,様々な面で相当大きな変更があるiPhoneということになりそうです。
それにしても,いきなり「数日のバッテリーもち」ってあり得るか?
さて,この記事で最も気になるのが,
「5nmプロセスルールで更なる省電力化が実現した暁には,1回の充電でバッテリーが数日もつようになる」
と書かれている点です。
どうなんでしょう?
私は,いくら何でも話を大きくしすぎでは…と考えるのですが?
iPhoneXSに搭載されるA12はは,それまでの10nmプロセスルールから7nmプロセスルールへと細分化されたわけですが,実際のバッテリーもち時間向上は微々たるものです。
恐らくチップでの省電力化分を,NEURALEngine等の「性能アップ,機能向上分」として持って行かれているイメージ。
2020iPhoneでは,現行よりもAR方面での性能が大きく向上していくのでしょうから,当然電力は喰うわけで,結局は「相殺される」という構図になるのでは?
もし,それ以上に省電力化に割り当てられる分が大きくなれば,バッテリーのもちが大きく向上することになるのでしょうが,これまでなかなか実現できなかった双方のバランスが,急にマッチするということも考えづらいのではないでしょうか?
さて,一気にブレークスルーとなるのか?
もし実現できたのなら,時代が変わるかも…?