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MOMENTUM Wireless(第3世代)レビュー⑤〜エージング20時間感想編 「大化け始まる!」イヤホンを凌駕するヘッドホンの世界〜

ついに…「大化け」始まる

 ゼンハイザーの「MOMENTUM Wireless(第3世代)」のレビュー第5弾です。

 ここまで,「開封編」「取って出し音質編」「エージング10時間編」「ノイズキャンセリング編」と書かせていただきました。  

 今回は「エージング20時間編」となります。
 そして,ついに「MOMENTUM Wireless」が本領を発揮し出しました。
 前回からの10時間での音の変化量が半端ないことになっています。

 

「本格オーディオ」的音色

 一言で言えば,「本格オーディオ」ともいえる音色に変化しています。
 これまで私の主な「主戦場」であったイヤホンの世界では,音の解像感,分離,音場等の部分的な見方をしてイヤホンごとの音の傾向やその優劣などについて考えてきました。しかし,この「MOMENTUM Wireless」,そのようなイヤホン的思考を超越したところで音がまとまりつつあります。

 モバイルオーディオという分野ではなく,アンプ,スピーカー等の組み立てを考えていくピュアオーディオの世界観に近いと感じました。
 では,前回からの音の変化から…。

 エージング10時間の段階では,「低音が締まってきて音の分離も進んでいるものの,中・高音の解像感,輝きが足りていない」という状態でした。
 しかし…,そこからの10時間で本当に驚くべき変化が起こりました。
 これまで引っ込みがちだった中・高音がしっかりと主張し始めるとともに,その解像感が確実に向上しています。

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 このためか,前回までは不満に感じていた「藤原さくら」「川嶋あい」「中島美嘉」「乃木坂46のスローバラード系」などの女性ボーカルの曲が非常に魅力的に聴くことができるようになっています。
 前回書かせていただいたとおり,「ヘッドホンのエージングはイヤホンのときよりもかなりゆっくりと進むのでは…」と覚悟を決めていた矢先だっただけに,自分の耳を疑うほどに驚いているところです。

 この驚き,正に「IE800」「MOMENTUM True Wireless」のエージングで感じた変化の状態に酷似しているわけですが,この両機に関しては「ピーキーでカサカサな音から艶やかな音」への変化でした。

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 これに対し今回の「MOMENTUM Wireless」では,「どんよりとした曇った音から高音部が主張をし始める」という具合で,その変容ぶりの違いが決定的でした。
 イヤホンは「高音寄り→低音側へ」,ヘッドホンは「低音より→高音側へ」と,音がなじんでいくのでしょうか?

 

「1つの音楽ホール」のような世界観

 イヤホンではよく「左右の音の広がり」「奥行き」「音場」などのキーワードで音が語られます。
 私の経験でいえば,UEのいわゆる「10pro」を初めて聴いたときの左右へ広がりには大変驚きました(その分中央部分の音が引っ込む傾向はありましたが)。それ以降,イヤホンでは左右の広がりを優遇された機種が多いような印象です。奥行きの表現がなかなか難しいのか,この左右の広がりがないと音がダマになって聴こえるという評価をされることも多いようです。
 この点,ゼンハイザーの「IE800」や「MOMENTUM True Wireless」は,左右の広がりとともに絶妙な奥行き感も表現することで,リスニング的な世界観を表現することに成功していました。

 そして「MOMENTUM Wireless」。
 完全にリスニングに寄せています。
 やや低音寄りのフラット。しかし,「モニター」的な律儀さは全く感じません。もちろんモニター機にも負けないような音の定位をしていますし,妙な味付けがされているわけではないのです。しかし,聴いていて堅苦しさがなく,心から楽しめる音なのです。
 この点に関しても,やはり「ゼンハイザーの血筋」とでもいいましょうか,「IE800」「MOMENTUM True Wireless」と同系統の音色といえます。

 しかし…。
 決定的に違うのは,「音の厚み」「音場」の部分。
 ドライバーの大きさから来るのでしょうか,本当に濃厚で艶があり,余裕のある音作りになっています。それでいて「べたつく」ことがありませんので,この絶妙なチューニングがゼンハイザーの真骨頂なのかもしれません。適度な軽快感を持ち合わせながらも決して破綻しない重厚な音…。しかも聴いていてワクワクする楽しい音…。いや,本当に皆さんに聴いていただきたいヘッドホンです。

 「音場」という部分では,「左右の広がり」「奥行き」という分析の仕方はもはや必要ありません。これまでのどんな高級イヤホンでも不可能だった「オーディオルーム」が頭の中に出来上がるような感覚なのです。音の距離感が絶妙です。普通,「左右」「奥行き」のどちらが得意…という分析の仕方をしますが,「MOMENTUM Wireless」は双方のバランスが完璧であるため,大型スピーカを完璧な距離と角度で設置して聴いているような絶妙な状態。
 唯一,ボーカルの聴こえがやや近く,やや上方から聞こえるような感じがすることで,曲によって気になる部分はありますが,まあ問題がないレベルです。

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 さて,「IE800」「MOMENTUM True Wireless」では,「大化け」の後に更に音が仕上がっていく時期が続きました。
 「MOMENTUM Wireless」にも恐らく今後このような時期が続くものと思われます。現在の音がどのようにブラッシュアップされていくのか…。
 もはや楽しみでしかありません!

 
☆追記☆