縦開き二つ折りスマホの扉を開く
今月下旬にも発売が開始されるという「Galaxy Z Flip」の予約が,本日より開始されます。
「Galaxy Fold」同様,日本国内での販売はauが独占するようですね。
縦開きのスマホは,これまでもMotorolaなどから発売されていますが,Samsungが発売するとなると,注目度が違います。
この「Galaxy Z Flip」の評価が,今後に大きな影響を与えるであろうことは明白。
折りたたみ式スマホそのものの評価,「縦開きか?」「横開きか?」についての論争を含め,その動向を注意深く見守っていく必要がありそうです。
さて,この「Galaxy Z Flip」,どんな塩梅なのでしょうかね?
携帯性の強みは大きい!
すでに実機に触れてのレビューも出ていますので,この内容を参考にしながら,この機種についての考えをまとめていこうと思います。
本ブログでは,スマホの二つ折りの方法としては「縦開き」に分がある…と繰り返し述べてきました。
理由は,「携帯性」と「利用時の使い勝手」です。
「携帯性」については言わずもがな。
横開きだと,結局縦の長さが変わらないため,現状のスマホ同様,コンパクトとはいえなくなります。
しかし,縦開き式では,従来のガラケーのように縦の長さが半分になりますので,例えば胸ポケットやズボンのポケットにすっと入りますね。この携帯性は絶対的な強みになります。
「使用時の使い勝手」に関しては,横開き式の「Galaxy Fold」のようなタイプだと,画面が異様に大きくなり,視認性は増すものの,「両手使い」が求められるはず。
これが「Galaxy Z Flip」だと,これまで同様の片手操作が可能です。縦長ということで,画面上部はやや厳しそうですが,これは現状のスマホでも同じことかと…。
また,「Galaxy Fold」の画面は,もはやスマホというよりはタブレット級の大きさで,これ程の画面サイズが必要な作業を頻繁に行うのであれば,素直にタブレットを使った方がいいのでは…と考えます。
まあ,この二つ折りの技術,本来は筐体サイズが多いタブレットでこそ生きるものなのかもしれません。もしiPad12.9インチが二つ折りになったら,携帯時の厚みは増すでしょうが,非常に持ち運びしやすくなって重宝するように思います。
やはり最大の関心事は耐久性,堅牢性
上記のレビューでは,折りたたみ式初のガラス素材となったディスプレイも評価されていますね。
後は,「20万回」とされている耐久性が本物か…ということです。「ガラス」というとどうしても折り曲げには弱いイメージですが,本当に大丈夫なのか?
また,どうしても中央の折り曲げ部分は,見え方が微妙になるようで…。
上の写真程度のまま推移するのであれば我慢できるでしょうが,これが使用とともに目立ってきたり,白い線状に変色してきたりすると,大きく評価を下げることになるでしょう。
Samsungの「公式見解」は,正直信用できません。前回の「Galaxy Fold」の一連の不具合で,そのように感じている方も多いのでは?
本当に十分な耐久性が確保されたかどうかは,発売後に寄せられる実機レビューを待たなければならないでしょう。
さらに,「Galaxy Fold」でも話題になった塵,埃の問題。
ヒンジ部に関してもかなりの改良が施されているようですが,実際の使用でどうなるか?
折りたたんでポケットやバッグにポイッと入れるケースが多くなってくるでしょうから,異物が内部に入ることは前提で考えるべきでしょう。ガラケーのように完全に蓋を刷るような折りたたみ方ではないように見えますので…。
さらに,
「画面保護フィルムは貼れるのか?」
「筐体を守るためのケース装着は可能か?」
「落下時の画面の強度は?」
など,疑問が次々と出てきます。
全てを完璧に…というのは無理でしょうが,「Galaxy Fold」の失敗をどの程度生かしているのか,という点にも興味がありますね。
性能的には,5G非対応,カメラ性能はごく普通,指紋認証ディスプレイ非対応ということで物足りなさは感じますが,この筐体を「1,380ドル」で出して来たことは評価できます。
一般のユーザーにどの程度受け入れられるのでしょうかね?
さあ,折りたたみに関しては完全に出遅れているApple。
それとも,「時期尚早」と考えているのか…?
いずれにせよ,その決断が迫ってきていることは事実です。今後世の中は「折りたたみ式」を求めてくるはず。Apple流の回答がどのような形で出されるのかを待ちたいと思います。