SoftBankは楽天を笑えるか?
先日,楽天モバイルの料金体系が発表されました。
「無制限で2,980円」というインパクトをひっさげての登場でしたが,その裏には,「楽天独自回線のみ」「au回線でのローミングは2GBまで」などといった致命的な制限がかかる…という大人の事情が存在していました。
それでも,これらのプログラムが「1年間無料」になるということですので,この期間中に楽天が自前の通信網を整備し,auローミングの範囲を狭めていくことができれば,docomo,au,SoftBankにとっては驚異の存在になるのでは…と考えます。
しかし,今回の楽天の発表を受けた3大キャリアの反応は「冷ややかだった」とする論調の記事が多かったですね。
「3大キャリアは,そんなに魅力的な条件を出してくるのだろうか…?」
と考えて方ところに,SoftBankからの発表がありました。
???
肝心の5Gに関しては,楽天と変わらないお粗末なプランなのでは?
5Gエリアは正に「これから」
まずもって,「5Gプラン」に関しては,これまでの大容量プランに「+1000円」の上乗せをすることで対応してきました。これは,以前からの噂通りの展開。
恐らくは,docomo,auも似たような加算額でのプランを提供してくるでしょう。正直言って,何の面白みもありません。
差別化するとすれば,今回のSoftBankの発表にもあった「5Gで何ができるか」という部分でしょう。しかし,これらは「オプション扱い」で提供されるものも多くなってくるはず。それでは,結局キャリア側が「利益を吸い上げる構図」が変わらないように感じます。
もし楽天モバイルが,「5Gが本格展開しても無制限2,980円」の基本路線を変えないのであれば,これに「オプションの加算分」を加えても,現状と変わらずに利用できそう。
そんなにうまくいくかどうかは分かりませんが,もし数年後くらいにそのような状態になったのであれば,私だったら楽天に乗り換えます。あっ,iPhoneの対応が条件ですがね…。
3大キャリアは,料金据え置きのままで行くのでしょうかね?
もし将来定期に下げて行かなくてははならないのであれば,楽天の通信網が充実してから…というのではなく,「今から」対応してもらいたいものです。「取れるものは取ってから…」というのでは,さすがに虫がよすぎると思うのは私だけでしょうか?
さて,更に…。
問題は,SoftBankの5Gサービスエリアに関して…。
もう笑っちゃいます。
5Gが使用できるエリアなんて,ほんの僅か。楽天の独自回線エリアの方が広いのでは?
もちろん今後急速にこのエリアが広がっていくのでしょうが,完全に条件が整うまでには数年単位での猶予が必要なようです。
これ,docomoやauだって大して変わらないのでは?
特に私のように田舎に住んでいる者にとっては,この「エリア問題」はなかなかに切ないものです。
3大キャリアも,楽天の状態を冷静に見ている場合ではないのではないかと考えます。恐らくは,ユーザーが期待している状態よりは,相当に遅れていると感じます
「猶予期間」が明ける先に…
5G網が完成するまでの,この「猶予期間」。
楽天モバイルにとっては,5Gに限らない独自回線網の充実が急務です。この部分での遅れは許されないですね。
しかし,他の3大キャリアも決して余裕がある訳ではないと感じます。楽天が5Gに対応した先には,どうしても「料金」で比べられることになりますので,先にも述べたように,誠意ある料金の提案をしていただきたい!
恐らくは,「5G対応スマホ」は,現状よりも高額な価格設定となるでしょう。
iPhoneが人気の日本においては,通信料でがんばってもらいたい…と考えているユーザーが多いはず。そんな声がどれだけ意識しているのか…という部分を,今後のキャリア選びの重要な観点として意識していこうかと考えているところです。