「初AppleSilicon Mac」に搭載されるのは「A14X」ではない?
先日,間もなく発表されるであろう「AppleSilicon Mac」に関して,
「2020年に発売されるiMac24インチとMacBook Pro13インチに関しては,新開発のA14Xが搭載されるのでは…?」
という主張する記事とともに,今後のiPhone,iPad,Macにおけるチップの棲み分けに関する情報もお届けしました。
この中で紹介した「棲み分け」の表がこちら。
これまでとの違いは,
「MacBook系にはこれまでも高性能iPadに搭載されていたグラフィック強化版のAチップを載せ,ハイパフォーマンスMacには,AppleオリジナルのGPUを別搭載する」
という点でした。
つまり,今後はiPad Proのような高性能iPadと,MacBook系は,同一のチップを搭載する…との見方です。
しかし,ここに来て,
「MacBook系」に搭載されるチップは「A14Xではない」という情報も飛び出してきました。
さて,どこまで共有化し,どこまでMacオリジナルとなるのでしょうか?
搭載する機種はどうでもいいが,そんなに細かく分けられる?
記事によると,
正確なリーク情報を多数報告してきた有没有搞措(@L0vetodream)氏が,「新型12インチMacBookに搭載されると噂のAppleシリコン,A14XのコードネームはTongaではない」と投稿している
とのことです。
つまり,
「Tonga」という名称でApple Siliconの開発が進んでいるが,それはiPad Proに搭載されるチップではなく,あくまでもMac専用として用意されるものだ
ということになりますね。
関連して,この記事の中にある画像が非常に気になります。出所はよく分かりませんが…。
なんと,Air,13インチPro,14インチPro,16インチProと,機種ごとに搭載されるチップが異なることが予想されています。
この画像では,記事内容と異なり,Airに「A14X」を搭載。更に,13インチPro,14インチPro,16インチProと性能が上がるごとに,チップが「M14」「M15」「 M15X」と,変化していきます。
これはどう考えても,マシンのグレードによってチップ性能の異なるチップを4種類用意することを想定しているものです。
もはや,初Apple Silicon搭載機が「無印MacBook」なのか「Air」なのかはどうでもいいです。問題は,Appleが単独で準備すチップに関して,これ程多様な種類展開をする余力があるのかどうかです。
個人的には,一気にこれだけのチップを用意することは難しいのでは…と考えるのですが。
同時期に,下のような「12インチMacBookを復活させ,A14X搭載」という情報も出ていますので…。
どちらかというと,私はこちらの可能性が高いような気もしています。
「できる」のなら脱Intel化は成功する
これ,今回の記事のような多様な機種展開がすぐさまできるまでになっているのであれば,Appleの「脱Intel化」は成功する公算が大きくなるでしょう。
これに加えて,前回の記事で紹介したような「独自GPU」の開発が進んでおり,ハイパフォーマンスMacへの備えもできつつあるのであれば,最も心配していた機種展開の問題はクリアになるでしょう。
価格が安くなり,バッテリーもちが大幅に向上することは明らかなわけですので,iPhone需要が高い国々を中心に,一気にMacのシェアが伸びる可能性さえあると考えます。
そして…。
そうなると,残る壁は「ソフトウェアの互換性」のみとなりますね。
Windowsベースのアプリ,Windowsの仮想化等,これまでのIntelMacで活用できた環境を,Appleが何らかの形で保証することができれば,ユーザー側にはメリットしかないことになります。
しかし,そんなにうまい話があるものでしょうか?
今後数年間,アプリ運用がうまい具合に進まないのであれば,自体は一気に反転することになるでしょう。
やはりユーザーにとっての最大の関心事は「トラブル無く使える」ということでしょうから…。