「Rosetta2」エミュレート下でのベンチマークが出た!
ネイティブ下では,驚くほどの性能を示すことが明からになった「M1搭載Mac」。
発表されたのが,「Air」「13インチPro」という,比較的低パフォーマンス機に搭載されるチップとしては,かなりの性能であると話題になっています。
しかし,Intel Mac対応のアプリにおいては,「Rosetta2」というエミュレーションモード下でしか動作しない状況です。あくまでも「仮想化」の中での動作ということもあり,かなり性能が落ちるのでは…と懸念されていることも事実です。
そして…。
いよいよエミュレート下でのベンチマークが発表されました。
この結果をどう見るか…によって,現時点での「M1搭載Mac」の評価が分かれそうです。
「Air」「13Pro」だということを考えるとすごいことかも…
まずはGeekbenchのスコアから。
ネーミングとして,「VirtualApple」と表記されている点もおもしろいですね。
さて,総じて「M1」のシングルスコアが異様に高いことが目立つわけですが,このためか,Rosetta2下でも,これまでのどのMacよりも優れたスコア値を出していますね。この点に関しては純粋に「M1」の可能性を感じます。
しかし,やはり気になるのはネイティブからの落ち込みの大きさです。
どうしても「本来持っている力を十分に発揮できていない」という点が気になるわけで…。
余計に,
「いち早くアプリのユニバーサルアプリ化を図ってもらいたい」
という願望が募るわけです。
また,更に気になるのは,
「Rosetta2下で,本当に全てのアプリが順調に作動するのか?」
という点です。
自分にとって必須のアプリが,M1Mac上で(Rosetta2下でも)動かなくなったら,Macとの決別を意味する…というユーザーもいるかもしれません。
あくまでもMacはアプリを動かす「箱」ですから。
しかし…。
逆に考えると,アプリのユニバーサル化が順調に進み,対応しないアプリもRosetta2で殆ど動作する…という状態になるのであれば,
「従来の低価格帯のMacで,これまでの高性能Macの力を発揮できる!」
という強みを最大限にアピールすることができます。
ことがうまく運べば,一気にMacの時代がやってくるかもしれません。
「Rosetta2」は一時しのぎの方策と考えたい
「M1 Macは,Intel互換のPCより,超高性能である」
という認識を広く,そして強く広めるためには,やはり「ネイティブ動作」が条件となってくるでしょう。
そのためには,「Rosetta2」はあくまでも現状を乗り切るための「一時しのぎ」のための方策として用いるべきで,AppleがM1 Macに入れ替えるとする「2年」を目処に,ほぼ全てのアプリが完全にユニバーサル化され,しかも周辺機器との接続も問題が無いようになっている必要があると考えます。
今後出てくるハイパフォーマンスMac搭載の「Apple Silicon」は,このままで行くと驚愕のスコアを出してくるでしょうから,下手をすると「Intelが吹っ飛ぶ」ということになるかもしれません。
Intelがどのような対策を練ってくるのか…ということも考え合わせると,ここ数年はMacのみならず,PC業界にとっての分水嶺となるのかもしれませんね。