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ゼンハイザー「IE900」レビュー⑤〜DAP選択編 「KANN ALPHA」 VS 「DX300」〜

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DAPの違いがどの程度影響するか?

  ゼンハイザーから6月1日に発売されたフラッグシップイヤホン「IE900」のレビューをしています。 

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 これまでは「到着編」「取って出しの音質編」「DAPとの関係性編」「イヤピース選択編」を書かせていただきました。  

 そして今回は,「DAP選択編」とまります。
 これ,当初は想定していなかった行程です。
 IE900購入にあたり,Astell&Kern「KANN ALPHA」を購入したことは以前お知らせしました。

 そして,IE900到着後に聴いてみたところ,「4.4㎜のアンバランス + BeatsX用Lサイズ」の組み合わせが最も好ましい…ということは,リケーブル・イヤピースの選択編で述べさせていただきました。

 しかし,その中には「今ひとつ…」と感じた点にも言及しておりました。それは,
「中・高音はは煌びやかで美しい音なのだが,低音の量が足りず,しかもボワボワとした締まりのないものになってしまう」
ということです。
 確かにAstell&Kernの製品は低音が強いというイメージはありませんが,KANNという高出力機ということでもう少し期待していましたし,何せその「質」には不満を感じてしまったわけです。

 というわけで,以前使用したことのあるDX200(売却済)で元気な音を鳴らしていたiBassoに賭け,「DX300」を追加購入することにしました。

 

一聴して決まり…

 まずは到着したDX300の馬鹿でかさには笑ってしまいました。KANN ALPHAでもその厚さになかなかの存在感を感じていたわけですが,もう比較になりません。

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 これでは「気軽にポケットに…」というのは難しいレベルですが,これで音質が良ければ問題なし…と考えてしまう当たりが,マニアの悲しい性です。

 DX300も,もちろん2.5㎜・4.4㎜のバランス端子を有しています。

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 この他,3.5mm 同軸デジタル出力端子も搭載しており,ケーブルも同梱されています。

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 電源ボタンを兼ねたボリューム調整つまみは賛否両論。個人的には,本体を持ったときに,サイドの物理操作ボタンの誤操作が頻発する方が問題だと感じました。

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 画面は異様な縦長…。
 しかし,映りは合格点のディスプレイですし,れっきとしたAndroid9.0搭載機ということで,動作のキビキビ感はKANNとは段違いに優れています。これと比べてしまうと,Astell&Kernのダメダメさが際立ってしまいますね。

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 しかし,あくまでも問題は「音質」。

 そして,その問題は「一聴」にして解決されることになります。

 Apple Musicベースで聴くことを想定していますので,独自のMango OSではなく,Androidモードでのテストとします。
 IE900のそこそこの鳴らしづらさを考慮して,ゲインは「中」にセット。

 一曲目に聴いたのは,出だしの中高音の響きを確認するために,いつもの幾田りらさん「Answer」。
 曲の出だし,幾田さんの「このまま…」という第一声ですぐさまKANN以上の中・高音の美しさを感じました。この「一聴」で,心はすでにDX300に振り切れています。
 この「一聴して…」という感覚は,「HD820」を聴いたときにも感じた「絶対的」なものでした。
 そして,肝心の低音。KANNで感じた量感と締まりの不足の不満も,DX300は一蹴してくれました。

 低音の量自体もほんの少しだけKANNより出ています。しかし,それが中音に被さって悪さすることが全くありません。しかも,締まりのある低音がしっかり音楽全体を下支えしてくれるような鳴り方。「質」のよさを感じます。
 ヘッドホンの「HD820」でも感じたゼンハイザーの良質な低音をそのまま楽しむことができました。据え置きUSB-DACである「UD505」と「HD820」との間で生まれる「安心感」を,モバイル環境で味わえるのですから,DX300の低音の素性のよさがうかがえますし,それ以上に「IE900とDX300の相性」のよさを感じ取ることができました。

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 その他の曲を聴いても,中・高音の美しい音色においてもDX300に分があると思いましたし,何しろ音場が二回りくらい広がって,ヘッドホン並になってしまったのには驚きました。
 KANNで感じたような「狭苦しさ」は感じませんので,もはや「イヤホンの限界」にとらわれず,音楽を楽しむことができるレベルです。
 恐らくは,これがIE900の本当の実力なのだと思います。

 唯一,「音の輪郭の甘さ」のようなものを若干感じましたが,IE900の「フラット系リスニング機」という味を出すには,DX300のチューニングがバッチリはまっていると感じました。DX300の,「勢いがあるがほんの若干輪郭が甘い」という特徴を,IE900が「甘くなりすぎないように」歯止めをかけながら,リスニング傾向を高めた聴いて楽しくなる音へと変換させているのだと思います。

 IE900で感じていた,
「DAPの性能・特徴をあぶり出す」
という底知れない性能が,遺憾なくプラスの方向に発揮された結果だと考えます。

 決定しました。
 何の問題も不安もなく,DX300を使用していきます。メーカーは200時間以上のエージングを推奨しているDAPですので,今後の音の進化も楽しみですし…。
 残念ながらKANNは売却することとします。

 

次回… 音質最終判断編

 様々な試行錯誤を重ねている間に,IE900も結構な時間鳴らすことになりました。

 次回は,「IE900 + DX300」という構成での最終的な音質判断をお届けします。
 とはいえ,今回の書きぶりでどのような判断になりそうかということの予想は付くかと思いますが…。

 すでに顔がにやついているオヤジです!