AVIOT「TE-J1」 取って出しの音質は?
AVIOT「TE-J1」のレビューをしております。
ここまでは、購入動機編、到着編と来まして、今回は肝心の取って出し時の「音質」について。
以前に購入したAVIOT「TE-BD21f」は、エイジングの効果を感じることはさほど無かったということもあり、正にこの瞬間が「勝負」といったところです。
さて、運命の「音質」は?
歴代最高の音質です!
結論から…。
ワイヤレスイヤホンで、歴代最高の音質です!
驚きました。
一聴した瞬間から感じる解像度の高さ。
突き抜ける高音。
パンチのある低音。
とてもではありませんが、2万円そこそこの音ではありません。
驚愕です!
とりあえず取って出しの音質を書き留めてみると…
〇高音の煌びやかさがえげつない。これまでのワイヤレスイヤホンは、解像度が高くて高音も伸びるとなると、どうしても音の線が細くなり、過度にとがった音になることが殆どだったが、そのような刺激的な音にはならない。
〇煌びやかな上に、どこまでも伸びていく。大概のワイヤレスイヤホンでは、どうしても高音が伸びきれず、一定のところでブツッと途切れるような感覚があったが、「TE-J1」はエンドレス。有線の高級ダイナミックドライバー機のような感覚。
〇低音の質が素晴らしい。深く沈み込み、かつ艶がある。大概、キレが良ければ深みがなく、艶があればキレがない…ということになりがちだが、「TE-J1」は非常に高いレベルで両立ができている。キレと艶の両立は、とてもワイヤレスのレベルでは考えられないほど。
〇高音、低音ともにめちゃくちゃ主張するのだが、中音域もしっかりと出ていて、引っ込むことはない。丁度いい位置で耳の近くで歌ってくれているようなボーカルが再現される。もちろ解像度はバリ高。
〇低−中−高のそれぞれの音域が主張し合っているのに、それぞれが被って邪魔をすることがない…という奇蹟のチューニング。
〇音場としては、横方向に非常に広い。かといって、ボーカル帯がスカスカになることはなく、実に気持ちよく聴ける。奥行き感もそこそこあるため、ある程度の音の厚みを感じることができる。そのバランスが異次元。
〇BAとダイナミットドライバーのハイブリッドということを全く意識させない。自然な音の繫がり。
※欠点は…。特になし! 欲を言えばもう少しだけ音に厚みが欲しいが、それは有線最高級イヤホンの世界。
はい、「絶賛」であります!
本当に文句のつけようがない音です。
ノイキャンという範疇を取り除いても、ワイヤレスイヤホン歴代最高の音だと確信しました。
あっ、もちろん私が実際に聴いてきたものの中では…ということですが。
「DX300MAX + IE900」の音傾向に酷似
個人的に衝撃的なことがもうひとつ…。
私が、モバイル環境で音を聴き込みたいときに、「DX300MAX + IE900」というシステムを使用していることは本ブログでもお伝えしてきました。
実は、「TE-J1」の音質、この「DX300MAX + IE900」の音傾向に酷似しているのです。
解像度が非常に高く、低音、中音、高音がそれぞれ主張するのに音の繋がりがいい…。
横方向に広い音場。
ボーカルが耳のすぐ近くで聞こえる心地よさをもちながら、広い音場の中にしっかりと溶け込み、立体感のある音の中で心地よく伝わってくる…。
これまでのワイヤレスイヤホンは、それぞれに長所をもちながらも、必ず大きな欠点が存在し、どこかで音のバランスを崩してしまっていました。
当然「DX300MAX + IE900」にはそれがありません。
価格を考えれば当然ですが…。
しかし、「TE-J1」には破綻がないのです。
しかも、音作りが偶然にも「DX300MAX + IE900」と酷似…。
もちろん、「DX300MAX + IE900」の方が音に厚みがあり、より高いレベルの音ではあるのですが、「TE-J1」に不満が残るかと言われれば、答えは「NO」です。
「DX300MAX + IE900」はハイレゾ音源、「TE-J1」はiPhoneのAACと、考えれば考えるほど「TE-J1」の条件が不利に感じるのですが、出てくる音がそれに蓋をしてしまいます。
AVIOTの奇蹟のチューニングの賜と言えるでしょう。
皆さん、ぜひ「TE-J1」をお試し下さい。
イヤホン沼脱却…となり得る名機だと思います。
次回は、「TE-J1」のイヤピース事情について…。