ArmベースPCが主流になり得るか?
これまでのPCは、Intelのx86ベースのものが主流であり、Windows95の発表以降の「Intel +Windows体制」の躍進を体感している私などは、「Intelの絶対性」を疑う余地がありませんでした。
だからこそ、昨年末からの「AppleSilicon Mac」のインパクトが絶大なのです。
よもや、Intelの牙城を崩す可能性がある選択肢が登場するとは…。
これまでもArmベースPCは存在したわけですが、それは非常にニッチな存在であり、主流になるという雰囲気は全く感じられませんでした。
そこに、「Macを全てApple Siliconに置き換える」というAppleの大英断が下されることになりました。
恐らく…。
これから先のPC勢力図は大きく変わってくことになると考えます。
Apple Silicon化が全ての根源
以下のような記事を見かけました。
「2020年のArmベースのノートパソコン用CPUの売上は9倍に達した」
という内容なのですが、惜しむらくは「2020年ベース」の記事です。
2020年末に登場した「AppleSilicon Mac」の販売数がこの記録に入っているかもしれませんが、それにしてもごく僅かな数値でしょう。
やはり問題は2021年の記録が、これまでとどのように変化しているか…という点ですね。
以前に取り上げましたが、2021年第2四半期(4月~6月)におけるMacの出荷台数は600万台でしたが、そのうちのなんと90%はM1 Macだったということで、少なくてもMacに関しては完全にApple Silicon化が進んでいることになります。
ですから、今回取り上げた記事の「2021年データ版」があるとすれば、「ArmベースPCの急伸」を伝えるものになることは明白。
後は、Apple以外のメーカーの動向、そしてWindowsユーザーが果たしてArmベースPCへと移行できるのか…にかかってくるでしょう。
今回の記事にもありましたが、
〇ArmベースPC用CPU(SoCチップ)の性能向上
〇エミュレートでのx86ベースソフト動作の保障
が進んだことで、ArmベースPCの認知は進んでいることは明らか。
しかし、それでも「Intelベース」で無ければ動作しない環境が、特にオフィスでは多いでしょうから、Arm化が一気に進む…ということはまだまだ無いでしょう。
しかし、その「互換性」の面がクリアできるのであれば、SoCチップのメリットの方が大きいことも事実。
そして、その傾向は今後急速に顕在化してくるでしょう。
10年後には勢力図が一新されているのでは?
私は、10年後にはPC業界、特にCPU勢力図が一新されているのではないかと予想します。
完全にArmベースPCが天下を取っているものと…。
エミュレートの技術もより高まっているでしょうし、それ以前に、ソフトウエアの殆どがx64ベースで動作するものへと置き換えられているのではないでしょうか?
さらに…。
Intelの呪縛が解けるとなると、これまではMacで提供されなかったソフトウエアがどんどんMacOSに対応する…なんてことがあり得るかもしれません(技術的なことはよく分かりませんが…)。
もしそうなったら、Macのシェアが何倍にも成長してもおかしくない?