A15BionicのGPU性能やいかに?
iPhone13シリーズの発表を間近にし、A15Bionicの性能も気になるところです。
iPhone12シリーズに搭載されたA14Bionic同様、「5nmプロセスルール」で製造されているとされるA15Bionic。更なる高精細化かなされなかったことも「マイナーアップデート」と揶揄される原因の1つなのですが、思いの他性能アップしそうだ…ということについては、以前に記事にしました。
ここで紹介した記事では、A14Bionicと比較して、「処理能力20%、GPU性能30%」の向上が見込めるのでは…としていました。
もしそうだったら、A15Bionicは「予想以上にできる子」だといえる…と考えたのですが、実際はどうなるでしょう。
この度、A15BionicのGPUベンマークスコアとされる数値がリークされました。
リードはするものの、その差は微妙?
記事によると、
リーカーのTron氏(@FrontTron)氏が、A15のGPUベンチマークテスト結果を報告した。テスト結果は、A14 Bionicや、Exynos 2200+AMD mRDNA GPUを圧倒するものだ
ということです。
GFXBenchを使用したManhattan 3.1ベンチマークのスコアのようですが、テストの平均フレームレートが以下のようになっています。
A15Bionic
→198fps、サーマルスロットリング発生時140fps〜150fps
A14Bionic
→サーマルスロットリング発生時120fps
Exynos 2200+AMD mRDNA GPU
→170.7fps、サーマルスロットリングが発生時127.5fps
記事では、
今回のテスト結果から、iPhone13シリーズに搭載されるA15のGPUは、A14 Bionicよりも13.7%向上していることが確認された
としています。
う〜ん、どうでしょう。
もちろん、A14Bionicからはパワーアップしているわけですが、以前の「30%増」という情報からは、かなりトーンダウンしていますね。
また、以前、SamsungがSoCの業界での生き残りをかけ、GPU部でAMDとの協業体制を構築する…という情報お届けしていました。
その「Exynos 2200+AMD mRDNA GPU」との比較では、これもA15Bionicが勝利しています。
その「差」に関してはかなり微妙にも感じますね。
「Exynos 2200+AMD mRDNA GPU」に関しては、噂通りA14Bionicは超えてきた感がありますが、A15には届かず。
数値的な差は僅かのようにも感じますので、今後はAppleもうかうかしていられないのではないでしょうか?
今後は高精細化が一気に進む?
恐らくAppleも、自らがM1Macで「SoC化」を広げたことで、他の企業も「SoC」に注力し始めているということは感じているでしょう。
TSMCが、アメリカに「3nm、2nmプロセスルール」のチップを生産する新工場を建設しているという話題については、本ブログでもこれまでに話題にしてきました。
Appleがここまで急いで高精細化を進めようとしている裏側には、当然ライバル各社の動向も関係しているでしょうから、もしかするとこの後数年で、SoCチップ内の優劣が決まっていくような分岐点を迎えることになるのかもしません。
果たしてAppleが、これまでのAチップによる「絶対的優位」を保つことができるのか…。
今後のiPhone、iPad、Macの売れ行きにも直接関連してくる事項だけに、非常に気になります。