TBSドラマ「妻、小学生になる」、期待度No.1に躍り出る！
2022年第１クールのドラマがスタートしました。
この時期の私の作業としては、今後も継続して視聴するドラマとストップするドラマとの選別です。
全体を見渡したときに、「小粒だな…」と感じてしまったのが今期のドラマ。どうもピンとくるものがない…というのが正直なところでした。前クールも同じ感じでしたが…。
のめり込めそうなドラマって、やはり第一話を見ると分かるんですよね。ドラマの世界観、脚本と演者とのバランス…。ドラマ、映画の評価って難しいものです。
「予想通り、どんぐりの背比べかな…」
と感じていたときに、思いもよらない伏兵がやってきました。最終で第一話を放送したTBSドラマ「妻、小学生になる」です。
子役の毎田暖乃さんの演技に震えました！
毎田暖乃さん、石田ゆり子さんの演技が憑依！
この「妻、小学生になる」ですが、１０年前に事故で亡くなった妻が、１０歳の小学生になって帰ってくる…というぶっ飛んだストーリー。漫画の原作があるようです。
このあり得ないような世界観のことがどうしても気になり、「本命」とは考えられない自分がいました。何だったら「最初っから観ないでおこうかな…」と考えていたくらい。最近のTBSの金10の枠が、私の好みに合っていなかった…という事情も働きました。
しかし、ドラマのTBSが子役を使って挑むドラマですので、「もしかしたら…」という予感がしてとりあえず観てみることにしました。「子役」といえば、「義母と娘のブルース」の「みゆき」の子ども時代を演じた横溝菜帆さんのように、ドラマ全体を喰ってしまうような「怪物」が現れることもありますので…。
そんな感じでさほど乗り気でないまま観ることにした「妻、小学生になる」ですが、観終わったときには、
「今クールダントツ１位になる！」
という確信をもちました。
原因は簡単。
小学生の「妻」役を演じる「毎田暖乃（まいだ のの）」さんの演技が神がかっていたからです。
堤真一さん演じる新島圭介は、石田ゆり子さん演じる妻貴恵を心から愛し、信じ切って生きてきました。少々おっとりした面がある圭介を、貴恵は叱咤激励することで仕事でも成功に導いていました。パリパリしながらも愛情豊かな貴恵は、蒔田彩珠さん演じる娘の麻衣にとっても心の支えでした。
小学生になって帰ってきた毎田さんのことを当然圭介と麻衣は信じることができません。しかし、その話し方、仕草、表情等、全てが本物の貴恵としか考えられないことが連続し、最後にははっきりと貴恵の生まれ変わりと信じるに至って第一話が終了します。
ストーリー的には突拍子もないこと連続の一話なのですが、毎田さんの演技が秀逸すぎて、そんな違和感は全く残りませんでした。
毎田さんの台詞、所作全てが、石田ゆり子さんの演じる貴恵とうり二つなのです。なんだったら、毎田さんの演技の方が深みがある…と感じてしまいました。
自分が亡くなってしまったことで「空白の１０年」を過ごすことになり、生きる気力を無くした夫と娘を立ち直らせるために苦心する様子を、１０歳の毎田さんがとてつもないクオリティで演じていること自体が奇跡のようで、心はドラマに釘付けになりました。
毎田さんの演技と、圭介・麻衣の再生に期待！
「心温まる家族再生の物語」
これが「妻、小学生になる」のテーマだそうです。
毎田暖乃さんの家族を思いやる演技がどのように作用して、夫と娘が人生のリスタートを切るのか…？
先日正月ドラマがあった「義母むす」のような、誰しもがホッコリとし、希望をもつことができるようなドラマになりそうです。
