「M1搭載 Mac Pro」はスルーされた?
3月に「Mac Studio」が登場した際、Apple自身が、
「残るはひとつだけ」
と述べたことから、今年中にM1搭載のMac Proが登場することは確実…と捉えていました。
しかし…。
6月のWWDCでの登場は無し。
逆に新世代M2の発表があったため、本ブログではチップの「世代間問題」を何度も取り上げてきました。
つまり、今後M1の更なる上位版を登場させると、M2との間に世代間のギャップが生じることになるということです。
Appleがそれを承知で、「M1 Ultra×2」といわれている最上位チップは世代の考えとは別に構築する…という覚悟をもって今後のMacロードマップを組み立てていくのか?…という部分が気になっておりました。
そして…。
いつの間にか、
「M1搭載のMac Proはスルーされ、M2搭載まで登場しない」
という噂が数ヶ月前から流れているのが現状です。
そんな中…。
ガーマン氏からもそれを肯定するような見解が出されました。錯綜しております!
M2チップN5Pベース?
記事によると、
Appleの内部情報に精通する米メディアBloombergのマーク・ガーマン記者がYouTubeチャンネルMax Techに登場、現在開発中で今後発売される見込みのMac製品や、M2/M3チップについて語った
ということです。
この中でMac Proに関し、
AppleはM1チップを搭載したMac Proを開発、発売準備を整えていたものの、最終的にM2チップを搭載することに決定、M1 Mac Proの発売は見送られた。M2 Mac Proは現在開発中で、発売は2023年春かそれ以降になる見通し
という発言をしました。
なかなかに衝撃的です。
Appleは常々、2022年中にApple Silicon体制を整える…としてきたわけですが、ガーマン氏の考えが正しいとすれば、これを完全に遂行できずに終わりそう…ということになりますね。
まあ、Mac Pro自体が非常にニッチな立ち位置ですので、売上的にも企業イメージ的にもそんなに影響はないかもしれませんが…。
さらに…。
非常に興味深かったのが、今後の「M2 Pro/Max/Ultra」に関して、
「TSMCの5nmプロセスであるN5Pで製造される」
としたことです。
つまり、今後のハイパフォーマンスチップに関しても、A15Bionicと同等のアーキテクチャを採用するということで、噂の「3nmプロセスルール」チップの搭載の可能性がなくなった…ということになるわけです。
iPhone14 Proに搭載の「N4P(第3世代5nmプロセス)」でさえないというのがかなりの驚きです!
iPhoneに関しては、3nmのA16Bionicが2023年のiPhone15シリーズに搭載されると考えられているわけで、1年後にはMacとiPhoneのチップが2世代分開いてしまうことになりますね(汗)。
「M3も3nmではない」の衝撃!
そして、更なる衝撃は、
「M3はN4Pベースで製造される」
としている部分です。
そう、M3も3nmではない…ということなのです。
以前から、
「Aチップは12ヶ月周期、Mチップは18ヶ月周期で開発される」
という情報が流れ、この6ヶ月感のギャップをどのようにして埋めるのか?…という部分に注目してきたわけですが、どうもApple自身がうまく処理し切れていないようにさえ感じます。
3nm搭載の「本命」に辿り着くのは、相当先の話になってしまうかも…。