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ゼンハイザー「MOMENTUM 4 Wireless」レビュー⑤〜音質評価 錯綜編〜

「MOMENTUM 4 Wireless」、絶対ではない!

 センハイザーの「MOMENTUM 4 Wireless」をレビューしております。


 ここまで、「スタイリング、ペアリンク編」「音質ファーストインプレッション編」「ノイズキャンセリング、外音取り込み編」「音質評価(エイジング20時間)編」をお届けしました。

 

 前回の「音質評価(エイジング20時間)編」では、
「本機のエイジング効果は認められ、改善はしているものの、先代と比較したときに大きな弱点もある…」
と書かせていただきました。

 これ以降は、「音質」の中でも「好み」の要素が濃い内容ですので、私の考えがアテはならないことも考えられます。
 あくまでも個人的な考えとして眺めていただければ幸いです。 

 

一長一短、好みの問題…

 まずもって、今回私が気になった「MOMENTUM 4 Wireless」と先代「MOMENTUM Wireless3」との違いをまとめてみます。

「MOMENTUM 4 Wireless」

〇音の厚みが格段に増した。
〇それに伴って音の情報量の豊かさも感じられる
△しかし、その影響か音の分離感が先代ほど優れず、中央部にダマになったように聴こえる。(他メーカーの機種に比べて悪いということではない)
〇横方向の広がりは十分。
△しかし、中央部の厚みのベールがありすぎて、奥行き感が感じられない(最大の弱点)。
△奥行き感がなくなったため、先代の最大の美点だった広大な音場が構築できない。
△厚みが増したからか、低音にぼわつきを感じる。
〇逆に、先代の弱点であった高音側のビリ付きや線の細さのようなものがなく、全域にわたって安心して聴くことができる。

 

「MOMENTUM Wireless3」

△「MOMENTUM 4 Wireless」からすると音の厚みに欠ける。
△特に中・高音は線が細く、無理して出しているようなビリ付きが気になるときがある。
〇前後左右の距離感が奇跡的。まるで開放型のヘッドホンで聴いているかのような広大な音場を構築する。
〇特に奥行き感が優れているため、音の分離をはっきりと認識できる他、立体感が素晴らしい。
〇低音の締まり具合が絶妙。量も出ているのだが、ぼわつきが少ない。
〇ゼンハイザー特有の艶のある音で言えば、こちらかダントツで優れている。

 

 お分かりいただけるように、もはや解像感がどうこうというレベルの話ではなく、「音作り全般」の話。

 そして、好みのお話です。

 ここで驚くべきことは、先代「MOMENTUM Wireless3」が、今になっても十分に通用している…ということ。
 というか、音場、立体感、艶のある音…という観点ではダントツに優れております。

 

コーデックの意味

 そしてもうひとつ悩ましいのがコーデックと音質との関係です。

 普通に考えれば、iPhoneで採用されている「AAC」よりも「aptX Adaptive」「LDAC」の方が音質的に優れている…と考えそうなものですが、これも一筋縄ではいきません。

 具体的に言えば、

〇Android機で聴く「aptX Adaptive」よりもiPhone13 の「AAC」の方が音場が確実に広い。
〇「aptX Adaptive」の低音よりもiPhoneの「AAC」の方がしまって聴こえる。

ということです。

 

 「音場」については、私の耳にはiPhoneの「AAC」の方が格段に優れていると感じます。
 ただこれ、AQUOS Sense6のAACではそのようには感じませんでしたので、単なるコーデックというよりは端末の影響が大きそうなのです。

 音の厚みは確実に「aptX Adaptive」。
 しかし、何回も書いているとおりにそれが音の広がりを阻んでいる…という、諸刃の剣になってしまっているんですよね…。

 

 また、どうしても気になるのが、「MOMENTUM 4 Wireless」の音作りがSONY「WH+100XM5」と非常に似通ってしまっていること。

 やや「MOMENTUM 4 Wireless」の方が横方向の音場が広いので、私だったら「MOMENTUM 4 Wireless」を選びますが、こだわらないようであれば本当に音作りが似ています。

 広がりのある音を求めないのだったら「WH+100XM5」を選択してもなんの後悔もないでしょう。
 加えて、LDACが利用できるDAPであれば、より解像度の高い音も楽しめます。
 ただ、私の「AQUOS Sense6 + LDAC」で聴くと、解像感の高さが不自然な分離感…となってしまい、これはこれで問題ありと判断します。

 

 錯綜状態です!

 やはり、
「トータルとして頭ひとつ抜け出しているヘッドホン…、現状では存在しないのでは…」
と感じます。もちろん、同価格帯のワイヤレスノイキャンヘッドホン…という範疇でですが…。

 

 とにかく、もうしばらく悩んで観ることにします。

 しかし…。
 よもや先代の「MOMENTUM Wireless3」が結果として有力候補に挙がってくるとは想像だにしておりませんでした。

 

★追記★

 その後数十時間のエイジングを重ねた結果、驚きの結果となりました。
 8/31頃に音質の「最終判断編」をお届けします。

 

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