新型Mac Pro、「M2 Extreme」の搭載計画が頓挫か?
Appleの「Apple Silicon移行計画」で、唯一登場していないのが「新型Mac Pro」です。
「M1 Max × 2」の構成である「M1 Ultra」のさらに2倍となる「Extreme」チップを搭載される…という噂でしたが、「M1世代は見送り」となったようで。
「M2世代でいよいよ…」という公算が高かった「M2 Extreme」を搭載し、WWDCあたりには登場するだろう…というこれまでの見込みでした。
しかし…。
その期待の星である「M2 Extreme」の搭載が見送られるのでは?…という衝撃的な譲歩が入ってきました。
高性性能計画に大きな痛手か?
記事によると、
Macシリーズの最高峰、Mac ProのAppleシリコン搭載モデルについて、Appleは当初M1シリーズの搭載を計画したものの延期、上位モデルに「M2 Extreme」を搭載する計画も断念した、とBloombergのマーク・ガーマン記者が報じている
ということです。
これまでは、
〇「M2 Ultra」には、24コアCPU、76コアGPU、最大192GBのメモリを搭載
〇「M2 Extreme」は48コアCPU、152コアGPU
というスペックが予想されてきました。
しかし、その「Extreme」チップ搭載計画が「頓挫」した…というのです。
記事では、その理由を、
M2 Maxチップを4つ組み合わせる構造の複雑さとコストの問題
としています。
ただ、「コスト」の問題と今回の頓挫問題とはイコールで結び付けることはできないのでしないでしょうか?
現行Mac Proで考えても、「価格が上がりすぎるから…」という理由で、Appleが本来登場させたいチップを「諦める」ということはありえないでしょう。
もしAppleがこの点を考慮するとすれば、記事にもあるように、現在の世界情勢を考えた際の「TSMCの限られた生産能力」を他のチップに振り分ける…というのが本当の理由であれば、まだ分かるような気がします。
それだけチップ生産状況が厳しく、Appleとして利益を上げるためには、今無理して「Extreme」を世に問うことを避けざるを得なかった…というならまだ分かるような…。
まあ、いずれにしても、Appleが当初描いていた「チップ構想」からは大きく逸れることになることは間違いないでしょう。
むしろ、チップ性能の頭打ちが問題なのでは?
しかし…。
私はむしろ、
「Extremeの性能が十分に発揮できそうもないので搭載を諦めた…」
という意味合いの方が強いような気もします。
どういうことかというと…。
「M1 Ultra」登場時も、
「その性能がM1 Maxと変わらない…」
ということで一騒動ありました。
特に誰しもが期待した「動画書き出し」において、特に純正アプリである「Final Cut Pro X」での効率の悪さが目立っていました。
M1 Ultraでも怪しげな面があるのに、それを2個搭載した「M2 Extreme」でも、思い通りの結果が出ない…ということになると、Apple Siliconの信頼性にも関わります。
これ、もしかすると、特に「超高性能Apple Silicon」における考え方をも揺るがす重大な問題が潜んでいたりしないでしょうか?
仮に、
「(理論的には出せるはずなのに)出したい性能が出せない…」
ということがあるのであれば、問題はかなり深刻だと思うのですが…。