iPhone16 Pro用「A18 Pro」は、「性能 + AI」の融合が焦点?
iPhone15 Proに搭載されている「A17 Pro」は、TSMCが生産する3nmプロセスルールで製造されるチップであり、2023年においてはAppleに独占供給される…ということで話題を呼びました。
登場前までは、高精細化されたことによる省電力性に最も期待していたのですが、バッテリー持ちに関しては大きな進化がありませんでしたね。個人的には最も残念なポイントになってしまいました。
発熱の問題も抱えているようで、「新世代チップ」としては大きなインパクトを与えることができていない印象があります。
これはMac用のM3系チップも同様で、M2世代からの順当進化…程度の受け止めです。
まあそれでも、スマホ用チップとしては「性能番長」の称号を欲しいままにしているAチップの伝統を受け継いでいることは称賛に値することは間違いありません。
そんな中…。
「A18 Pro」に関する情報が来ています。性能一辺倒から脱却する?
性能一辺倒からの方向転換か?
記事によると、
iPhone16 Proシリーズ用A18 Proの性能向上率はiPhone15 Proシリーズ用A17 Proと比べて10%に留まるとの予想が投稿された。CPUとGPUの処理能力向上よりも人工知能(AI)機能強化を目的にNeural Engineのコア数を増加、また、電力効率向上を目的に開発される可能性がある
ということです。
つまりは、性能面での向上はほどほどにして、AI機能強化に重点を移していく…という方向転換を行うということです。
記事には、各チップのベンチマーク予想も掲載されています。
「Snapdragon8 Gen 4」のスコアは相当怪しいので除いて考えても、まだAチップの性能は優位性を保っているようです。ただ、ここまで来るとその優位性をどの程度感じられるかは非常に怪しくなって来るのも事実です。
PC用途であればともかく、スマホで行う作業であれば、スコア値の恩恵はそれほど感じられないのも事実でしょう。
恐らくは、今後の高精細化による性能向上鈍化の傾向と、スマホ利用方法の変化ということを鑑み、
「単純にチップ性能をアップされるだけでは限界が来る…」
と考えた…というのがAppleの本音なのではないでしょうか?
Google Pixelは、iPhoneほどのチップ性能はありませんが、「消しゴムマジック」等のAI機能をウリにして、特に日本でのシェアを急速に伸ばしています。
つまり、どれくらいスコア値が高いかよりも、
「何ができるか?」
が問われ始めているということです。
折しも、時期「iOS18」では、AI機能強化が謳われており、これまでにないほどの変化があるともいわれています。
だとすれば…。
OSの変化に伴って、搭載チップの考え方が大きく変わっても違和感はありません。
ただ…。
この分野ではGoogleが非常に強い印象です。
逆に、Appleはこの手のユーザビリティーに寄り添うソフトウエア制作が苦手な印象がありますね。
さて、AppleはGoogleに迫り、追い越すことはできるのか?
今年は新たな方面でのバチバチの争いが発生しそうです。