今後も心中を決めたCanon「DPP」、MacとWindows機との性能比較
キヤノンのフラッグシップ「EOS R1」を導入しました。
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EOS R1 カテゴリーの記事一覧 - カスタム/CUSTOM/でいこう😎
さて、先日来、高感度時の野鳥撮影において、ノイズ低減アプリについて模索してきました。結局は、「DPP+Neural network Image Processing Tool」が最強である…という結果に落ち着くという、非常に意外な結果になりました。
キヤノンがMac版の「Neural network Image Processing Tool」を出すまでは、Mac⇔WindowsPC感でのデータのやり取りをしながら、高感度対策をしていくことになりそうです。
さて、そこで気になったのが、
「MacとWindows機の性能差」
です。
現在使用しているMacが「M1 Ultra搭載Mac Studio」。
対して、つい先日汎用性を考えて導入したドスパラののWindowsPCは「Core i5-12400+GeForce RTX4060 8GB」。ミドルクラスの最下位モデルというバランス重視です。
今後もMacメインで…という気持ちには変わりありませんが、もし先日導入したWindowsPCの方がDPP利用時に効率がいい…なんてことになると微妙な状態になっていしまいます。
というのも、Windows機でDPPや「Neural network Image Processing Tool」をいじっていても、それほど大きなストレスがなかったという…。
そこで、両機のDPP現像時のタイムを計測してみることに…。
さて、どうなるか?
Rosetta 2を介していてもMac Studioの方が高速!
そもそもですが、Apple SiliconMacでは、キヤノンのアプリはネイティブで動作せず、「Rosetta2」というIntelプロセッサ用のアプリを動作させるソフトウエアを介して動作しているはずです。
この「Rosetta2」、非常に優秀で、M1登場時でもそれほど大きなトラブルなくアプリ環境を移行させることができた立役者でした。
ただ、性能はネイティブアプリからすると若干落ちるようで、「8割ほど」と言われていた記憶があります。現在はどうなっているのでしょう?
これが足を引っ張って、Mac Studio上のDPPの性能が「Core i5-12400+GeForce RTX4060 8GB」に劣るようであれば、大きな問題となります。
そんな心配を胸に、実験開始。
今回は、双方のマシンで、EOS R1にて撮影した同一RAW画像10枚をバッチ処理でJPEGに落とす作業を行いました。
結果は…。
○Mac Studio→2分39秒
○Windows機→2分51秒
Mac Studioの勝利でした。
「12秒差」をどう考えるか?…ということはさておいて、とりあえずMac StudioのM1 Ultraの方が、Rosetta2を介していても速かったということで安心しているところです。
これで「Neural network Image Processing Tool」がMacに対応しても安心してMac用に移行できますね。
また、特に「DPP」はCPU性能に大きく影響を受けるアプリです。
Macでパラメーターを観ていても、とにかくCPUしか稼働していないのがよく分かるくらい。
私のMacのチップはMシリーズ第一世代の「M1 Ultra」。今夏に出るとされる「M4 Max」搭載のMac Studioに買い換えを考えている身としては、「M1→M4」に置けるシングル・マルチの性能が大きく向上していることは非常に頼もしいです。
恐らくはM4世代のチップでDPPを動かすと、上記の差以上の結果になることでしょう。
さらに…。
恐らくは「Neural network Image Processing Tool」はGPUやneuralEngineの性能が大きく影響しそう。同じノイズ低減アプリであるPureRAW 4もそのような傾向がありましたので…。
となると、これも想像になりますが、M1 Ultraやそれを上回るMetal性能を有するM4 Maxで「Neural network Image Processing Tool」を動作させた方が、RTX4060よりも効率がよくなることは明らかでしょう。
Mac版の「Neural network Image Processing Tool」が出ていないだけに、バッチ処理等におけるタイム差が分からないのは歯がゆいですが…。
今後Mac版が出てきたら、このあたりも検証したいと考えております。