Appleの業績は好調だけど…
先日,Appleの第3四半期の業績が発表されました。
第3四半期としては過去最高の数値だったようですね。
具体的な内容としては,
・iPhoneの販売数は1%の微増ながら,売上額は20%の大幅増
・iPadの販売数は1%の微増,売上額は5%のマイナス
・Macの販売数は27%の大幅減,売上額も15%のマイナス
・Apple Watchなどの「その他の製品」は37%の売上増加
・App Store,Applemusic等の「サービス分野」は31%の売上増加
となっているようです。
明らかな「過渡期」に突入
ここで興味深いのは,Appleの絶対的な基幹がiPhoneであることと,その収益率のよさです。
収益率に関しては,「iPhoneX」の高価格化が,販売台数は殆ど変わらないのに収益だけが向上するという「違和感」となって現れているのでしょう。
恐らくこれからもiPhoneは「高級価格帯向け」とした位置付けに変化はないでしょうから,ここが今後のAppleの動向を占う試金石となりそうです。これについては後段で…。
iPadに関しては,そもそものタブレット業界の低迷と,「低価格帯iPad」の投入によるものと考えられます。
ただ,販売台数から見ると一時期の「タブレットの不振」は打開しつつあるようですので,「低価格帯とプロ用のバランス」を図りながら,徐々に挽回してもらいたいと強く願います。
個人的にはタブレットって,もっと評価されてもいいデバイスだと強く思っています。
Macは,新製品が出なかったことが一番大きいですね。
MacBook Proのリニューアルもありましたし,年内に新MacBookの投入もあるようですので,今後の推移に期待です。
そして,「その他の製品群」と「サービス分野」の大きな伸び。
恐らくこの分野が今後のAppleの生命線となってくることでしょう。
そもそも,屋台骨となるiPhoneなどのスマホに関しては,もうすでに「枯れた技術」となっています。今後は,以前に話題にした「2つ折り」が大きな転換点となるくらいで,「できること」に関しては大きな変化はしばらく期待できないのではないでしょうか?
とすると,今後現在のiPhoneの位置づけは相対的に低下してくることが予想されます。そのときに「その他の製品群」や「サービス分野」がどれくらいAppleを支えられる存在になっているのか…。
Appleはどのような未来を描いているのでしょうか?
強烈なHuaweiからの逆風!
そんな中,衝撃的なニュースが流れました。スマホの売上げで,ついにAppleがHuaweiに追い越されたというのです。
具体的な数値はこちら。
驚くのは,その販売台数の「差」と,Huaweiの「伸び率」です。
AppleとHuaweiの販売台数の差が「1300万台」,Appleがほぼ横ばい成長なのに対して,Huaweiが「41%」…。
もはや「驚異的」という表現がふさわしいのではないでしょうか?
私は以前から「中華スマホ」の脅威については警鐘を鳴らしてきましたが,「ついに来た」というところでしょう。
更に言うと,第4位の「Xiaomi」の急成長ぶりもめざましく,恐らく近い将来にこちらもAppleを飲み込むのではないでしょうか?
Appleは,iPhoneに頼っている現状をどのように捉え,どのように変わろうとしているのでしょうか?
また,Apple以外の製品群,サービスについてどのような未来図を描いているのでしょうか?
今後の5年でその答えが出るのではないかと考えます。
選択を間違えると,巨人Appleであっても一気に…ということも考えられます。我々はAppleの一挙手一投足を逃さずにチェックしていく必要がありそうです。