意外? iPhoneXRと同数値
ちょっとばかり意外なDxOMarkの結果でした。
以前,iPhoneXRの結果で,
「シングルカメラ搭載機ではベスト」
という評価が出された際も,
「Pixel3の結果が出たら超されることになるだろう」
と予想していました。
また,
「恐らくPixel3の数値はiPhoneXSと同等か,もしかすると超えてくるかも…」
と考えていたのですが…。
まさかのiPhoneXRと同数値でした。
詳細スコアから見えてくるそれぞれの特徴
Pixel3といえば,暗所性能の強さ,シングルカメラなのに自由にポートレートモード撮影が可能という,iPhoneXRにはない強みをもっていました。
特に,ぼけ機能においては,対象にかなり近寄っての撮影も行えることで,マクロ的な活用も可でしたので,この部分においてはiPhoneXSさえも凌駕しているといえましょう。
それなのに,なぜおもっいた以上にスコアが伸びなかったのでしょうか?
まずは,Pixel3とiPhoneXRのスコアを比較してみましょう。
上がPixel3,下がiPhoneXRです。
左側のPHOTOを比較すると,ズームやぼけに関してはPixel3の圧勝です。
大きくスコアで劣っているのは「Noise」「Texture(細部描写性,キメ)」「Artifacts(偽色,フリンジ等のデジタル再現性)」等の画像の根幹に関わる部分です。
Pixel3では,iPhoneと比較してノイズがやや多く,細部の描写がやや甘くなる傾向にあるようです。
また,露出の不安定さ,色むら,フリンジ等,「再現性」の部分で大きな問題があるようです。
特に後者の部分では私のiPhoneXSでは殆ど問題を感じたことがありませんので,もしPixel3を使用するとなると,不満を感じてしまうのかもしれません。
ちなみに,iPhoneXSのデータがこちら。
iPhoneXRのスコアに対して,ズームとぼけの加点が加わることで,総合4ポイントの向上となっていることが分かります。
また,露出,コントラストといった基本性能においても,同傾向とはいえ,XRよりも何気にポイントが高いことが分かりますね。
総じていえるのが,
「写真としての基本的な実力はiPhone優勢」
「ぼけやマクロ的な撮影等,付加価値はPixel3に軍配」
といったところでしょうか?
まあ,どちらにしても一定のレベルを超えての高度な争いでしょうから,使い方,好みによって選択すればいいのでしょう。
際立つ「Mate20 Pro」の写真としてのクオリティ
そして,改めて気付くのが,「P20 Pro」の実力です。
「Artifacts」の部分に課題はありそうですが,ノイズの少なさは特筆もので,ぼけ性能も群を抜いています。
実際の写真を見ても,くっきりとした色合い,ダントツの細部描写性,ぼけの美しさ等,iPhoneを置き去りにしている印象。
これ,スーパーマクロモードを搭載した「Mate20 Pro」のデータが公表されると,恐らくスコアが「110」を超えてきますよね。
いくらiPhoneが頑張ってもHuaweiには追いつけないという状況が,しばらく続きそうです。