「MOMENTUM True Wireless」のファームアップで気になることがあります…
音質コントロールアプリ「Smart Control」がファームアップし,その効果がどこにあるのかが気になる「MOMENTUM True Wireless」。
前回は,ファームアップの仕方について解説させていただきました。
個人的に最も気になるのはその「バッテリーもち」であることもお伝えしました。
AirPodsとは異なり,Bluetoothの電波をすぐに拾えるように常に「探索モード」にあり,使用しなくても電力を消費しているとのゼンハイザーの返答…。
今回のファームアップで,この電力消費問題が多少なりとも改善されていればいいなあ…という思いで,ただいま絶賛調査中です。
しかし…。
3/7の夜にファームアップ→満充電→使用せず放置という状態の「MOMENTUM True Wireless」,昨日3/10の夜の段階でインジケータの色は「緑」のままで変化なしです。
下の写真は以前のものですが,これからこのように「オレンジ」になると危険信号です。
さて,今後どうなるか。インジケータが「赤」になったら,再度お知らせさせていただきます。
さて,「表面上は」マイナーな変更…と書きましたが,今回のファームアップに伴い,気のせいかも知れませんが若干気になったことがありましたので書かせていただきます。
イコライザー調整の塩梅,音質…変わってません?
まずもってご注意を!
今回のファームアップを行うと,以前のイコライザー設定が消えてしまい,デフォルト状態に戻ってしまいます。
かくいう私も,ファーアップ直後に聞いた際,その音質の違和感に「???」となってしまいました。
「耳への挿入の仕方がまずいのか?」
などと,試行錯誤すること10分。iPhone側をいじって初めてこのことに気付きました。
イコライザーのユーザー設定を,任意に登録できるようにしてもらいたいですね。これ,結構痛いです。
さて,気付いたこと2点ですが…。
①イコライザーの調整具合が変わっている
デフォルト状態に戻ったイコライザーを,以前のように直そうとしました。
私の場合,以前にブログにアップしていた写真がありましたので,参考にできました。他の皆さんもスクショを撮っておいた方がいいですよ。
しかし…。
まずもって,以前と同様の「波形」にすることができません。
私の場合,以下の上写真が以前の設定,下写真が極力それに近づけようと頑張った結果のものです。
お分かりいただけるように,現行のイコライザーを見ると,「バス」「トレブル」の双方が,以前のものよりも「下」に来ています。中音もやや下かな?
どんなにいじっても以前のような波形にはなりませんでしたので,もしかすると,イコライザーの調整具合自体が変化している可能性があります。
どうも賛成しかねる変更です。
②音質そのものの変化
①のイコライザー設定の変更にも関係があるかも知れませんが,音質そのものにも変化があったような気がしています。(以下,私の駄耳の勘違いだったら読み飛ばしてください)
まずは,ファームアップ後のイコライザー設定をご覧ください。
一見しただけで,以前よりも「高音寄り」にズレていることが分かるでしょう。
しかし,これで以前と同じような音に聴こえるのです。
そう,私の耳には,どうも今回のファームアップで,
「高音側を中心に,落ち着いた音色に音質を変えてきた」
ように聞こえるのです。皆さんはどう感じましたか?
確かに,以前のレビューでも書きましたとおり,
「高音側に弱点があり,超高音ではひずむこともある」
という欠点も持ち合わせている機種でした。
しかし,それは完全ワイヤレスという制限のもと,バリ高の解像度とのトレードオフであると私は考えておりました。
しかし,ゼンハイザーとしては,どうもこの部分の「欠点」を潰しに来たのではないかと考えます。
よって,以前と同じような音を求めた際に,以前よりも高音寄りのイコライザー設定になった…ということなのではないでしょうか?
個人的には,以前の元気な音の方が楽しめたのですが…。
音質の変更については,「報告」があってもいい!
これまでも,特に DAPのファームアップが行われると,「音質が変わった」という事例は多く耳にしています。
そして,完全ワイヤレスイヤホンが主流となってくる今後は,イヤホン側の音質変化も話題になってくるな…と,今回の経験を通して考えさせられました。
無理かも知れませんが…。
メーカー側には,意図的に音質に手を加えた場合には,「音質変化に関する説明」と「その理由」を報告する義務があるように感じます。
有線のイヤホンとは異なり,メーカー側のさじ加減ひとつで,イヤホンにとって最も大切な「音質」が変わってしまうのですから…。