auから残価設定型「かえトクプラン」来た!
auから,新しい端末販売プランである「かえトクプラン」を発表しました。
春からの5G化や,楽天モバイルの参入を睨んだ新プランなのでしょうが,これ,明らかにiPhoneが優遇された「iPhone購入型プラン」になりそうです。
iPhoneが異常人気の日本では,キャリアが生き残るためにはしょうがないのか?
リセールバリューの高い機種が有利に…
まずは,現状の購入プランをおさらい。
現在のauで用いられているプランは,「アップデートプログラムNX」。
以前の「アップデートプログラムEX」が,「48回払い中の24回払いで解約すると以後の支払免除」という仕組みだったのに対し,総務省からの指導もあり,「36回払い中24回払いで〜」という内容に変更されたのが,昨年11月のこと。
実質「半額」の値引きになる…という部分が引っかかったようで,docomoが行っていた「36回払い…」という内容に変更した経緯がありましたね。
これに対し,今回の新たなプランは,
24回払いを条件に,購入機種の2年後の買い取り価格を残価 (=最終回支払分) として設定し,本体価格から残価分を除くことで23回の支払いまでは低廉な割賦金額となる
というもの。
そして,その仕組みで重要なのが,「機種ごとに残価設定の額が異なる」という点です。
例えば,iPhone11では残価設定が本体価格の「41%」になるのに対し,先日発表絵されたGalaxy Z Flipでは,「33%」に設定されるようです。
ということは,Galaxy Z Flipに関しては,これまでの「アップデートプログラムNX」と2年間の負担は変わらないのですが,iPhone11に関しては,残価設定でアップした「8%」分の機種料金がお得になるわけです。
そう,つまり,リセールバリューが高い機種ほど有利な契約になるわけで,現在においてiPhone以上にリセールバリューが高い機種は存在しないでしょうから,実質は,
「お得なので,是非ともiPhoneを契約してください」
というプランになるわけです。
iPhone11で具体的な金額を見て見ましょう。auでの販売価格は「90,720円」。
現行の「アップデートプログラムNX」では2/3の代金を24回で支払うわけですので,以下のように「60,480円」の実質負担。
これに対し「かえトクプラン」では,残価を除いた「59%」の支払いでいいわけですので,実質支払い額は「53,524円」で済むわけです。
その差,「約7,000円」。バカにならない金額ではあります。
気になること色々…
この「かえトクプラン」,気になることが色々あります。
まずは,不人気機種の扱いです。
恐らく高値になるであろう「Galaxy Z Flip」でも残価設定が「33%」。ということは,その他のAndroidスマホで,これまでの「1/3」という補償額を満たす機種は数えるほどしか無くなるのではないでしょうか?
ごく一部の人気機種のみにオーダーが偏る…という,あまり好ましくない現象が起きるのでは?
これ,総務省からしてみれば,格好の取り締まり対象になるのではないでしょうか?
それとも,どんな機種でも「1/3」の残価設定分は保証するのか?
また,どんなに手を替え品を替えても,キャリアからの「縛り感」は薄まりません。逆に,残価設定ということで,「実質的なローン」であるわけで,今まで以上に…という気持ちにもなります。
さらに,分割払いしかできないこと,AppleStoreで購入するよりも割高な端末価格でしか購入できないことなど,我々からすると,
「何でその点を総務省は取り締まらないの?」
と突っ込みたくなるような矛盾が満載です。
やっぱりAppleStoreからの一括購入がいいのかな…。
格安SIM等の条件が揃えばいけるのですが,通信品質がなぁ〜。通信だけ大手キャリアという選択?
AppleStoreでいうと,iPhone11の64GBが税込み「82,280円」で購入できますので,さらにお得感が増すのですが…。
悩みどころだなあ…。