「一番人気」は「6.1インチ」ではなく…
時差発売となる「iPhone12」シリーズ。
4機種のうち,どの機種をオーダーするか…ということで悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
まずもって「時差発売」ということで,手頃なサイズ感のものを一刻も早く手に入れたいのであれば,「6.1インチ」,ディスプレイサイズにこだわりがあるのであれば11月まで待って「5.4インチ」「6.7インチ」という選択肢になるでしょう。
加えて,近年のiPhone購入のキー担っているのは「価格」。
新型iPhoneSEが予想以上の人気となっていることは,単に小さいサイズのiPhoneが求められている…ということだけではなく,「廉価版iPhone」の需要が大きくなっていることは明らかでしょう。
「MacやiPadとの連携を考えるとiPhone一択なのだが,下位機種でもできることは変わらない…」
と考えるユーザーは急増していると考えます。
だとすれば,サイズやカメラ等の付加価値を問題にしないユーザーは,当然,できるだけ低価格のiPhoneに流れることに…。
iPhoneやスマホに「プレミア感」が殆ど無くなってきているこのご時世では,当然の成り行きだと考えます。
そんな中,米国のiPhoneユーザー意識調査の結果が興味深いことになっています。
一番人気は「6.1インチ」ではなく,あの機種に…。
一番人気は「mini」!
記事によると,
米オンラインマーケットSellCellが約2,600人のiPhoneユーザーに購入意識調査を実施した結果,41%のユーザーがiPhone12の購入を検討していることがわかった。機種別で人気が高いのは「iPhone12 mini」で,購入検討中のユーザーの44%が同モデルを選択する可能性がある
とのことです。
購入希望理由としては,
「5G接続:58%」「小型モデル,iPhone12 miniの登場:51.5%」「新しいデザイン:41%」
という上位の割合になっているようで,米国で「小型モデル」がそんなに注目されていることにまずもって驚きます。
意外にも「5G」への期待が高いのですね。
米国では,「5Gで何ができるか,変わるか…」という具体的なビジョンが示されているのでしょうか? 日本では全くですが…。
そしてサイズ感。
「好ましいサイズ」という項目では,なんと全体の「53.9%」が「5.4インチ」を推しています。
マジですか?
Appleが「主力」として考えているであろう「6.1インチ」の立つ瀬がありません。
ということは,「mini」の人気の源は,単なる「廉価」だけではないということになりますね。日本人よりも手や身体が大きい米国人でも,コンパクトなiPhoneを求めていたなんて…。
では,実際にはどの機種を購入するのか…?
結果がこちら。
こちらでは,「5.4インチ」が一番人気であるものの,その割合が「44%」まで低下します。
「サイズ感としては小さい方が望ましいが,実際の使用を考えると,これまで慣れ親しんだ6.1インチがいいかな…」
「5.4インチは魅力的だが,バッテリーのもちが心配」
等,現実と理想とのギャップを心配することがあるのかもしれません。
しかし,それでも半数近くの方々が「mini」を待ち望んでいるという現実は残ります。
実際に蓋を開けてみてからの動向が非常に気になりますね。
「ニッチな世界」ではなかった!
以前の記事にも書きましたが,数年前から「コンパクトなベゼルレスiPhone」の有用性を唱えてきた本ブログとしては,この結果を見て納得しているところです。
しかし,世のこれまでの情勢は異なりました。
「iPhoneSE2なる,コンパクトベゼルレス」が「発売間近」と噂された時期にも,
「あくまでも主流は5.8インチ以上の従来サイズであり,このサイズ感のiPhoneはニッチなものとなる(から売れない,あるいは登場しない…)」
という考え方が主流だったのです。
旧「iPhoneSE」が一旦生産中止になった際も同様の考え方でしたね。
しかし,情勢は明らかに変わりつつあります。
世界の経済動向,スマホ技術のより一層の頭打ち感等により,誰しもがフラッグシップを望む時代は終わったと感じます。
Appleといえど,これまでの殿様商売ではやっていけないことは明白。
今後も,幅広いラインナップを模索した,柔軟性のある戦略を練ってもらいたいと願います。