「M1チップ」の超高性能ぶりに世界が震撼
当初は様々な面で問題点も囁かれていたApple Silicon「M1」チップの評価が定着しつつあります。
驚くべき高性能だという点で…。
発表前は,
「MacBook Pro16インチを凌駕する」
という言葉が一人歩きした部分があり,Intel対応アプリや周辺機器の対応の問題や,「M1 Mac」の不具合がしばらく続くだろう…という見る向きが多かったのですが,アプリのユニバーサル化も思いの他早く進みそうですし,外付けディスプレイの接続台数や外部GPUへの対応という部分を除けば,致命的な不具合も殆ど聞こえず…。
「M1 Mac」は順調なスタートを切ったと言えそうです。
さて,その高性能ぶりですが,様々なレビューが続々と登場しており,ある部分においては「MacBook Pro16インチ」の性能を超えているという声も上がっています。
総じて,外部GPUを伴わない「MacBook Air」「MacBook Pro13インチ」において,SoCチップである「M1」単独で動作することを考えると驚異的である…とされているようですね。
そんな中,Intel,AMDといった,x86系モバイルCPUを製造する既存メーカーも黙ってはいないわけで…。
「M1チップ」最強説を覆そうとする記事が来ています。
だがしかし…M1はエントリーチップである
この記事内では,「Cinebench R23」でのベンチマークスコアを根拠に,「M1は最強のモバイルチップではない」と主張しています。
まあ,より一般的な「Geekbench」とはチェックシステムが異なるでしょうし,搭載されるマシンのチューニングや周辺機器との相性もあるでしょうから,これだけではどうこう言えませんが,MacBook系の実機を使用した比較動画もYouTubeでたくさん出回っており,もはや「Intel13Pro」では比較対象にならないレベルであり,「16Pro」といい勝負…という報告が殆どです。
動画編集等の「力業系」では16Proが勝ることが多いものの,その差も絶対的では無いほどに肉薄している印象。むしろシングルの強さを発揮してキビキビ動作する「M1 Mac」の姿が印象的なほどです。
この記事にも,詳細なデータが掲載されています。
ここまでの様々な「M1 Mac」のレビューを見るに,「アプリのユニバーサル化や周辺機器の対応が順調に進む」ということを大前提にすると,「M1 Mac」の未来は非常に明るいと言わざるを得ないと思います。
前掲の記事内では,IntelのCPUは「10nmプロセスルール」なのにM1チップは「5nmプロセスルール」で製造されている…と,さもIntel CPUの伸び代が大きいといわんばかりの書き方をしていますが,チップの高精細化がなかなか進まず,10nmから前へ踏み出せていないのが現在のIntelです。私には,今後Intelが順調にチップの高精細化を進めることができるとは到底思えません。
また,忘れてはいけないのが,
「M1はApple Siliconのエントリーチップである」
ということです。
恐らくは,その構造上の多くが「A14Bionic」や今後iPadProに搭載されるであろう「A14X(Z)Bionic」と共通になっているでしょう。
つまり,今後,デスクトップMacに搭載される「高性能Apple Silicon」の登場が控えていることは明らかです。
2021年には「MacBook Pro16インチ後継」「iMac27インチ後継」の2種類,そして2022年には「Mac Pro後継」の超高性能Apple Silicon。
このままで行くと,Intelは到底Apple Siliconに太刀打ちできなくなる可能性があるのでは…と考えます。
少なくても,今後数年は,CPUの世界に大変動が発生することは確実。そして流れは「SoC」へと傾いていくような予感がします。