「RF70-200mm F4 L IS USM」の詳細レビュー登場!
2020年は,Canon巻き返しの年になるはずでした。
先行するSONYに対して大きく水をあけられていた「ミラーレス市場」において,「EOS R5」「R6」という勝負の機種を連発することで,一気に差を詰めたいと考えていたはずです。
確かに両機種とも登場しましたし,概ね高評価を得ています。
私もR5を何とか購入し,R5本体のAF性能の進化ぶりに驚愕しましたし,RFレンズと組み合わせた際の高精細な描写に感激もしました。
しかし…。
コロナの影響で,R5・R6ともになかなか市場に出回らなかった…というのが痛かったですね。最近になってようやく流通するようになっているようですが,大手量販店ではすぐ売り切れになる…という状況が続いているようです。
更に…。
RFレンズの供給の遅れが,この状況を更に悪化させています。
特にLレンズに関しては,どこの店舗も「お取り寄せ」。しかも数ヶ月単位の「待ち」になるものが多いようで,これでは巻き返しどころではないといったところですね。
私はこれ程の入荷難になる前に「「RF50 F1.2L」「RF24-70L F2.8」「RF70-200L F2.8」と行ったところを手に入れておりましたので,早めに手にすることができたR5との組み合わせで楽しむことができていますが,タイミングを間違えたら生殺し状態だったわけです。
そんな中…。
CAMERALABSに,「RF70-200mm F4 L IS USM」の詳細レビューが掲載されています。
RFレンズの特徴を受け継ぐも,EFの優秀さも光る!
まずもって,このコンパクトさは「絶対的」ともいえるものですね。
これを目的に購入するユーザーも多いのではないでしょうか?
以前「RF70-200 L2.8」のレビューでもご紹介したとおり,2.8のコンパクトさもものすごいことになっています。太さはあるものの,縮んだ状態ではEFのF4よりも短くなってしまいますし,鏡胴が伸びた段階でも,マウントアダプターを付けてしまったらEFのF4と大して変わらない長さになってしまいますので。
対して「RF70-200mm F4 L IS USM」は,最短時のコンパクトさが異常なことに!
もはや標準ズームレンズと変わらないわけですので,「異次元」と言えましょう。
写りに関しては,RFレンズ全般のよさを継承しており,
「開放でも隅まで高精細」
との評価ですね。
しかし,EF版も「名玉」と言われているその性能は十分であり,中央部の描写に関してはほぼ同等という評価です。開放での隅の描写が劣るようですが,2段絞れば同等とのことですので,風景描写ではデメリットが少ないかもしれません。
さらに,「ボケ」に関してはRF F4の「固さ」が見られるようです。これに関してはむしろEFの強みともなりそう。
価格差や,マウントアダプターを介して使用できるというメリットを考えると,なかなか微妙とも言えるレビューですね。
ただし,AFの追従性等の面ではやはりRFレンズの強みが見られるようですので,特に動きものをR5レベルの機体で楽しむのであれば,RFの方が幸せになれるのでしょう。
やはり「2.8」の強みははっきりしている!
今回,私が所有している「RF2.8」との描写の違いも気になりました。
答えが出ました。
やはり「2.8」の強みがはっきりと見えてきましたね。
まずは,「ボケ」。
前掲のレビューでも書きましたが,「RF2.8」はとてつもない「超カリカリ」のレンズというわけではありません。特に開放寄りでは。
もちろん写りが甘いわけではありませんが,EF時代の色気のような柔らかさともむRFの高精細さとの調和を図ったようなレンズです。ですから,R5との組み合わせで開放で撮影しても,雰囲気のある写真になります。これ,「RF50mm F1.2L」のつねに超絶高精細という写りとは異なる方向性です。まあ,50㎜は,高精細でありながら色気もあるという,とんでもない代物です。それこそ別次元ですので,ズームレンズと比べてはかわいそうなのですが…。
対して「F4」は,絞っていけば差は出ないのかもしれませんが,開放でのボケに固さが見られるのは明らかですね。EFと比べてもそうですし,RF 2.8と比べたらなおさらです。
私のように,開放寄りで撮りたくなる初心者にとっては,この差は大きいです。
また,当然ですが,「f2.8」まで開けられるという明るさの違いはどうしようにも越えられない壁です。これに,ボケの性質の違いが更に加わるわけですまで,2.8の強みが際立つのではないでしょうかは?
もちろん,予算や撮影目的,カメラの種類等の条件によって,何を選ぶべきかという指標がことなってきます。
70−200に関しては,EF版も含め,悩ましい展開が続くことになりそうですね。