ついに高級スピーカーに手を染める…
先日まで,『Denon「AH-D9200」+ TEAC「UD-505」で感動は得られるか?』と銘打って,「Mac Pro − USB DAC − 高級ヘッドホン」という組み合わせでいい音を聴くために…という取組をしておりました。
紆余曲折の末,一定の結論を見つけたつもりでいたのです。
最終的には,DENON「AH-D9200」のなかなか素晴らしい設定を発見し,「これでいけるかな…」と判断してはいたのです…。
そう…。
いたのです…。
しかし,その後聴き続けるうちに,当初は何とか調整しきっていたと思われていた,
「情報量の多さ故の過度な濃密さ」
「ボーカル帯の中音域にかかる不透明な低音域のかぶり」
がどうしても気になるようになり,そのモヤモヤが次第に膨らんできたしまったのです。
この手のフラストレーションは,一旦気になってしまうとどうしてもそれを回収することは難しくなっていきます。
同時に,やはり高級価格帯のヘッドホンは,多かれ少なかれ濃密な音を再現しようとするため,通常のオープンな空間での音楽の聴こえとはどうしても異なるものだ…ということを,今回のレビューを通して改めて感じることとなりました。
もちろん,それをそのまま受け止めて楽しむことができる方が多いのでしょうが,私には合わなかったということです。
そして,「AH-D9200」「K872」ともに売却することにしました。
考えたのは,TEAC「UD-505」は残し,新たにプリメインアンプとスピーカーを購入して,とことんやってみよう…ということ。
「とことんやってみよう」ということで始めた今回の取組です。出力をスピーカーに切り替え,いい音に挑戦してみることにしました。
DALI「Minuet SE」に狙いを定める!
前回購入したTEACの「UD-505」を売却し,USB DAC内蔵のプリメインアンプを購入することも考えました。
Amazonを見ていても,「UD-505」以下の価格で結構な評価が付いているものも結構あるものですね。
しかし…。
後々,
「このスピーカーの音が満足できないのは,USB DACやアンプ部の性能のせいなのではないか?」
という逃げ道を作りたくなかったため,この部分は奢ることにしました。
相性を考えて,同じくTEACのプリメインアンプ「AX-505」を購入することに!
これで土台はOKでしょう。
私レベルでは,最強の環境ができたと考えます。
となると,問題はスピーカーです。
現状は,USB DACとアンプ内蔵のネットワークパワードスピーカーである,YAMAHAの「NX-N500」を使用しており,ある程度満足しています。
しかし,解像感のある音は鳴らすものの,低音部の張り出しは不足していますし,純粋に音楽を鑑賞しようとなると,音の艶,音場など,明確な不満を感じます。
じっくりと掘り下げなければ,「一体型」のスピーカーということで非常に満足できる製品ではありますが,今回はあくまでも「とことん音質にこだわっていく」という趣旨ですので,目指すは一段も二段も上の音質となります。
とはいえ,あくまでも「デスクトップ上に配置するスピーカー」という位置づけは譲れません。当方の書斎の背面は,以前にブログで書いたとおり,音楽をゆったりと聴くための「SONOS One + Home Pod」が陣取っています。
これはこれですでに欠かせないシステムになっているのです。
となると,選択肢は小型のブックシェルフ型スピーカーに限られることに…。
その中で私が選択したのは,デンマークのスピーカー専門メーカーDALIの「Minuet SE」です。
「NX-N500」と変わらぬコンパクトな筐体ですが,その音質には定評のあるモデル。
個人的には,イヤホンで音楽を楽しむことが多くなったことを契機に,音質を追求してスピーカーで音楽を聴くことは殆ど無くなっておりました。
数十年前を思い出す今回のスピーカー購入です。
高級ヘッドホンで一旦は諦めかけた高音質への旅。
私は「Minuet SE + UD-505 + AX-505 + Mac Pro」で幸せになれるのか?
これで幸せになれなかったら,もう出家するしかないのでは?