PCオーディオでこそ驚愕するApple Musicのロスレス/ハイレゾ化
先日は、「2021年を振り返る【1】」として、Apple Musicのロスレス/ハイレゾ化にともなうモバイルオーディオ環境の進化を話題にしました。
音源の高音質化に伴って、DAPとイヤホンへの投資を行ったのですが、今回はPCオーディオについて考えます。
結論からいえば、モバイルオーディオ環境以上に、Apple Musicのロスレス/ハイレゾ化の影響を受けたのがPCオーディオでした。もちろんいい意味で…。正に「大化け」した印象です。
高性能スピーカーが本領を発揮することの安心感!
まずもって、私がPCオーディオ環境づくりに本腰を入れるようになった経緯はこちらにまとめてあります。
それまで利用していたYAMAHA「NX-N500」も悪くはなかったのですが、こちらはアンプ内蔵のスピーカーということで、どうしても音質には限界がありました。特に低音の豊かさが足りていないことは以前から認識していた事実でした。
そこで、ヘッドホン購入に合わせて導入してたTEAC「UD-505」(現在は新モデル「-X」が出ているようです)に、同じくTEACのプリメインアンプ「AX-505」を加え、高性能のスピーカーを導入することで、最高のPCオーディオ環境をつくろうと考えたわけです。
スピーカーは、DALI「MinuetSE」に決めました。
Pro Display XDRディスプレイの横に鎮座させるには、「小型」であることが必要だったためです。小型ではあるものの、音質には一切の妥協がない…というレビューを参考に、思い切って導入しました。
当初は、AmazonMusicHDによるロスレス/ハイレゾ音源を聴いていたのですが、どうしても私には高音寄りのピーキーな音に聴こえるのです。Amazonの音…。聴き疲れもしますし、音作りがどうしても気に入らない…ということで、ロスレス/ハイレゾ化前のApple Musicに舞い戻って聴くことも多かったので、何か消化不良な部分を感じていました。
しかし、Apple Musicのロスレス/ハイレゾ化で全てが変わりました。
もちろん前回お伝えしたモバイル環境においてもかなりの高音質化を実感したのですが、「Apple Music + Minuet SE + UD-505 + AX-505 」の音はそれを格段に超えるものでした。
音の立体感が違うのです。加えて解像感も格段にアップ。それでいて音が刺さらず、各音域のバランスが非常に良い!
ロッシー時代のApple Music、Spotify、Amazon Musicの聴き比べの記事でも書きましたが、元々の音源に断然に近いチューニングをしているのはApple Musicだと感じておりましたが、ロスレス/ハイレゾ化してもその音傾向は変わらずでした。
ロスレス/ハイレゾ化前は、進んでMinuetで聴こう…とすることが少なかったのですが、現在は、「MinuetSEで聴いて、その音質を確かめたい」と真っ先に考えるようになりました。
言葉ではなかなか表現しづらいのですが、あまりの音の豹変ぶりに驚くほどです。
つまりは…。
「Minuet SE」「 UD-505」「AX-505 」それぞれに、「余力」を相当に残してした…ということなのでしょう。特に「MinuetSE」に関しては、源流が確かなものであれば、それに付随してどこまでもいい音を奏でることのできるほどの性能を秘めたスピーカーだと感じています。
せっかくのスピーカーの性能をようやく発揮させることができるようになった…。
そんな時代に突入したのが、この2021年なのです。
ある意味、歴史的な転換点だと言えるかもしれません。
「スピーカー」という環境が許されるのであれば、イヤホン以上に投資の価値があるのがPCオーディオである…と、今であれば断言してもいいほどの驚きを感じています。
皆さんも試してみませんか?