「2023年」がより現実的に
Samsungが随分と先行している印象のある「折りたたみスマホ」。
現在は高価でもあり,その堅牢性に関する十分な検証が行われていないこともあって,ニッチな存在のままです。まあ,いくら興味があるからといって,すぐさま手を出すほどの有益性も現状では感じませんし…。
そして,当然Appleも将来的な「折りたたみiPhone」に関しては考えているようで,これまで様々な噂が流れています。
最近では,2020年末に折りたたみ式の試作品が造られ,どうやら縦開きの「クラムシェルタイプ」に方向性が定まったのでは…という情報もありました。
しかし,ここに来て全く様相が異なる意見が登場しました。
あのミンチー・クオ氏が,「8インチQHD」の折りたたみiPhoneを予想したのです。
ということは「横開き式」?
横開き8インチで,iPad miniはディスコンの方向?
記事によると,
アナリストのミンチー・クオ氏が,折りたたみiPhoneは8インチQHD+ フレキシブル有機EL(OLED)ディスプレイを搭載し,2023年に発売されるとの予想を発表した
ということです。
ここで非常に気になるのは,そのディスプレイサイズです。
これまでの「クラムシェル型」を予想していた情報の中では,「7.3〜7.6インチ」というサイズ感が主流を占めていました。縦開きでこのサイズ…ということは,現行のiPhoneよりもかなり細長くなりそうで,個人的には,
「クラムシェル型は好みだが,縦長すぎるのでは使いづらい…」
と考えておりました。
しかし,今回のクオ氏の予想は「8インチ」。
これはもう,「横開き」の予感しかありません。
このサイズで横開きであれば,極端な縦長ディスプレイに戦々恐々とすることはありませんが,当然現行のiPadのような使い方になることが予想され,それはすなわち「両手使い必須」を意味します。
イメージとすれば,現行iPad mini。画面サイズはちょうど「7.9インチ」です。
当然iPhoneということであれば,「Face ID + スクリーン下TouchID」に対応してくるでしょうから,ベゼルは相当に薄くなるでしょうが,ディスプレイイメージはこの通りでいいかと…。
この情報が正しければ,もう完全に片手では無理です。Appleとすれば,折りたたみによるメリットを,携帯性ではなく画面サイズの方に見い出した…ということになるでしょう。
また,クオ氏からは「ペンが使用できる」「iPad miniが段階的に廃止される」という決定的な文言も発せられたようです。
画面拡大に際し,Appleとしては「スマホとタブレットの一体化」を狙っているのは間違いなさそうです。
弊害は残る
横開き式になることで,当然弊害が残ります。
まずもって前述したように携帯性が犠牲になります。収納時はまだいいのでしょうが,画面を開いて使用する際には,もはや「従来のスマホとしての携帯性」という観点は意味をなさなくなってしまいます。
また,これまでAppleが異様なほどにこだわってきた「薄さ」も当然犠牲になるでしょう。まあ,これはクラムシェル型でも同様ですが,クラムシェル型の方が折りたたんだ際のサイズが小さくなるでしょうから,横開き式を選択した時点で,携帯性に関しては多くを語れないでしょう。
操作性,筐体落下の危険性にも大きな変化が起こりますね。
横開きにすることで,当然片手操作は無理。また,開いた際の大きさを考えると,操作中に地面に落下させる可能性が飛躍的に増大することは間違いないでしょう。
これにペン操作での利用を考えるとなると,「ケースの形状はどうなるか?」「ペンはどこに収納するのか?」等,疑問点が次々と湧いてきます。
さあ,Appleは本当に横開きに活路を見い出したのか?
2023年発売となると,1年後には大方の構想が決まっていることになりそうです。いよいよ,タイムリミットが近づきつつあるようですね。