「 Apple Music HI-FIサービス」の利用には制限あり?
先日,数週間以内に,Apple MusicがCD音質のロスレスになり,価格据え置きで利用できるようになる…という非常に嬉しい情報をお届けしました。
Apple Musicの素直な音質が好みである私としては,本当に心待ちにしていたことだったため,早くその音を聞いてみたい…と心ときめいておりました。
しかし…。
この度,なんとも怪しげな情報が飛び込んできました。
Apple Musicのロスレス音質版を聴くことができるのは「AirPods ProとAirPods Maxのみ」だというのです。
いやいや,さすがにそんな囲い込みは要らないんですけど…!
音楽における制限は要らない!
記事によると,
リーカーのマクガイア・ウッド氏がTwitterで,高音質オーディオコーデックであるALACをサポートするのはAirPods ProとAirPods Maxで,AirPodsシリーズは対応しないと予想した
ということです。
同氏は,
AirPods ProとAirPods MaxをALAC対応にするには,ファームウェアアップデートが必要になる
ともつぶやいていますので,どうやらソフトウエアでの制限をかけてくるようですね。もしかすると搭載チップとの関連で,利用できる環境を区分けしているのかもしれません。
理論的には,これまで「AAC」「SBC」にしか対応していなかったものをファームウェアアップデートでロスレス音質であるALAC (Apple Lossless Audio Codec)という新たなコーデックに対応させる…ということなのでしょう。
確かにこれまでのAppleのやり口とすれば,Apple独自の規格を推進したり,先進的な規格をいち早く取り入れたりということが目立ちます。しかし,それらは対応の機器を購入したりすることで,誰にでも利用できる事柄です。
しかし,今回の「ALAC」に関しては,「音質」という音楽を聴く上で最も重要な事柄が関わってくるため,看過できません。
何で利用するイヤホン・ヘッドホンまでAppleに縛られなくちゃいけないんですか?
従来のAirPodsシリーズ・Beatsシリーズ,最低限でもH1チップを搭載したモデルに関しては保証してもらいたいところです。
「価格据え置き」
ということで,「Apple太っ腹!」と喜んでいたわけですが,もし今回の情報が正しかったとすれば,とんだ落とし穴があったということです。
どうせ囲い込むのだったら,「Apple純正デバイス経由でなければALAC再生を利用できない」という制限が加わるのだったらまだ納得がいきます。Appleが提供するサービスである以上,iPhone,iPad,Mac以外でApple Musicを聴く場合は266kbpsに制限されるという考え方。Androidを利用している方は他の選択肢がいくらもあるわけですので。まあ,その際はAppleMusicの立場としてはいい方向に進むとは思えませんが…。
だからこそ,「縛り」は要らないのです。
PCオーディオへの影響は?
そして…。
私が気になるのは,「ALAC」を他社製のイヤホン・ヘッドホン,あるいはWi-FiやBLUETOOTHで接続しているスピーカー,さらにはMacに有線で接続しているスピーカー等で利用できるのか?…ということです。
BLUETOOTH接続については,イヤホン・ヘッドホン・スピーカー側がコーデック対応していなければ100%の性能を活かせないことになるはず。
問題はそれ以外です。
ロスレス音質になる…ということは,PCオーディオでの利用も当然視野に入れていなければならないわけで,ハイレゾ再生可能なヘッドホン・スピーカーでの再生は必須です。
例えば,私はMac Proに「UD505」というDACを接続して,DALI「MinuetSE」やゼンハイザー「HD820」で聴いているわけですが,この場合はロスレス音質を問題なく楽しめる?
UD505は「ALAC」に対応しているわけで,当然大丈夫だとは思うのですが…。
いずれにせよ,新サービスが始まる際には,私のような知識が曖昧なユーザーに対するAppleからの情報も欲しいところです。この「情報提供」という部分,Appleが苦手な分野なんですけどね…。