毎回恒例,イヤピース選びで惑う…
ゼンハイザーから6月1日に発売されたフラッグシップイヤホン「IE900」のレビューをしています。
これまでは「到着編」「取って出しの音質編」「DAPとの関係性編」を書かせていただきました。
そして,今回は,イヤホンを購入するたびに惑う「イヤピース選択編」です。
しかし今回は,これまでの様々な経験から,自分に合いそうなイヤピースの見当が付いています。
そう,Jabra「Elite85t」でも使用しているあれと,ゼンハイザー純正のあれです。
やはり残るのは「BeatsX用Lサイズ」と「純正シリコンLサイズ」
まず断っておきますが,これからの判断は全て「私の耳に合うのは」という個人的なものです。当然,ぴったりとくるイヤーピースは一人一人異なることは当然…というスタンスでご覧ください。
さて,私が現在使用している完全ワイヤレスイヤホン「Elite85t」で使用しているイヤーピースは,「BeatsX用Lサイズ」
ここに辿り着くまでの経緯は,以前もお伝えしました。
そして,ゼンハイザーの「MOMENTUM True Wireless」で使用していたのは,純正のシリコンLサイズ。
恐らくは,このどちらかでいけるのでは…というもくろみで,いろいろなものを試しました。
「Elite85t」で試してみた「CRYSTAL TIPS」「XELASTEC」に関しては,前回同様に低音の不足が目立ち,音が痩せてしまったような印象が残ったため,却下。
そして,予想通り「BeatsX用Lサイズ」と「純正シリコンLサイズ」の一騎打ちということになりました。
この二つの傾向をまとめると…
まずは前回のDAP編でお伝えしたように,利用するプレーヤーで音が変わってきます。
「UD-505」で聴くと,「BeatsX用Lサイズ」がベスト。全ての音域でIE900の実力を出し切っているほどに自然な音が聴こえます。「純正シリコンLサイズ」もなかなかいいですが,やや低音が強い感じがします。まあ,「UD-505」を利用するのであれば,「好み」で選択しても問題なしでしょう。
しかし,実際にIE900を利用する際は,当然MobileDAPで利用しますので,「KANN-ALPHA」での評価が重要となりますね。
KANNで聴くと,「BeatsX用Lサイズ」を装着した場合は,明らかに中・高音よりにシフトした音に変化します。また,低音の量感が減るとともに,しまりがない響きに変わってしまいます。
まあ,これが据え置きUSB-DACとMobileDAPとの性能差なのでしょう。
そしてKANN+純正シリコンLで聴いてみると,今度は中・高音が明らかにマスクされているように聴こえます。「UD-505」の際には「可」だった中・高音が「不可」となり,しまりのない低音が目立つ結果に…。
ということで,現時点でのイヤーピース選択は「BeatsX用Lサイズ」ということになります。
やや高音寄りの音となり,ゼンハイザーの心地よい低音のよさが若干スポイルされるようにも感じられますが,それにしても中・高音は非常に美しい!
また,「取って出しの音質編」でもお伝えしたように,ボーカルの音が近く,非常に美麗なこともあり,「歌もの」を中心に聴く私としては,純正シリコンLは使いづらく感じました。
低音の不足,どうにかならないか?
ここまで来まして,ふと考えてしまいました。
「UD-505」で聴いたときの音のバランスがあまりにも良すぎるため,KANNの低音の質や量感が上がれば,もっと幸せになれるのでは…ということです。
そして…。
Basso Audio「DX300」を追加購入して,音のバランスが改善するかどうかを試してみるとにしました。
両機を比較した上で好みの方を残し,好みでなかった方は売却します。
せっかくIE900を購入し,その実力を知り得たわけで,恐らくは今後しばらく有線イヤホンを購入することはないと踏んでおります。ここで妥協したくはない…という思いです。
さて,どうなりますか…。