「iPhone + 変換アダプターAS2000」の音質は?
Apple Musicのロスレス/ハイレゾ対応が始まり,いかにしてロスレス/ハイレゾの曲を聴くか…ということが問題になってきました。
「iPhone単体+有線イヤホン/ヘッドホン」であれば,ハイレゾは無理ですが,ロスレスの音源は聴くことができます。
しかし,iPhoneの端子がLightningということで,イヤホンの端子は3.5㎜ジャックに制限されることが殆どです。
どうせなら,2.5㎜や4.4㎜のバランスケーブルでいい音を聴きたい…と考えるのが当然の心理。
ということで,アユートから「Lightning→4.4mm/5極・2.5mm/4極・3.5mm/3極」の変換を可能にする変換アダプター「AS2000」が発売されましたので,購入し,試してみることにしました。
変換アダプター3種類のシンプルな構成
この「AS2000」は,内部にUSB-DACを搭載していない,純粋な変換アダプターです。
しかし,ワンパッケージに,3種類の主立った端子が付属しており,簡単に取り替え可能になっています。
形状はこのようなケーブル状になっています。
「4.4mm/5極・2.5mm/4極・3.5mm/3極」の3種類のアダプタが同梱。
造りは丁寧なもので,チープさはありません。
ジャックを差し込む部分もしっかりした金属製となっており,耐久性もありそうです。
Lightning端子との接続側は,以下のような端子となっており,印に合わせて差し込むとすんなり固定される仕組みになっています。
iPhone11 Pro + SA2000 + IE900(4.4㎜バランスケーブル)を接続するとこんな感じに…。
さて,肝心の音質は?
解像感はややアップも,平面的な音
ロスレス音源を聴いたときの音質は,若干の解像感のアップは確かに感じます。音の輪郭がAACよりはっきりしている感じ。
しかし,のっぺりとした平面的な音で,立体感が全くなく,聴いていてつまらない音に感じました。まあ,フラットでモニタライク…という言い方もできますので,好みの問題かもしれませんが,少なくても「楽しい音」ではないと感じます。
逆に,iBassoの「DX300」で聴くと,こちらはAndroid版Apple Musicで,未だロスレスに対応していないにもかかわらず,非常に立体的で音場の広がりも豊か。艶めかしさも感じられるボーカルと,下から響き渡る低音など,聴いていて非常に心地いい音です
確かに音のエッジはもう少し立って欲しいと感じますが,それを補ってあまりある芳醇な音と言えましょう。
まあ,iPhoneと音楽専用のDAPとを比較すること自体,フェアだとは言えませんが,音源以上にプレーヤーの性能が重要であることを再認識されられました。
しかし,ロスレス/ハイレゾの音を,バランス接続で手軽に聴く…ということを重視するのであれば,SA2000は十分に選択肢に入ってくるでしょうし,フラットな音が好みなのであればなおさらだとも言えます。
iPhoneをバランスケーブルで聴く…。
この欲望が満たされるだけでも,試してみる価値はあるかと思います。
早く来い来い,Android版Apple Musicのロスレス/ハイレゾ対応!
ということで,現時点での最大の望みは,
「Android版Apple Musicのロスレス/ハイレゾ対応が1日でも早く来てくれること」
となります。
DX300の音が,より輪郭が締まり,個々の音が生き生きと輝いて聞こえるようになることは予想に難くありません。
その日が来たら,ようやく私の「野望」も完遂…ということになるのかもしれません。