Apple Silicon化は2022年に完成する?
2020年のWWDCで、Appleは「今後2年程度での全MacのApple Silicon化」の見込みを発表しました。
当時は「本当に間に合うのか?」という疑念もありましたが、2020年末にM1を搭載したMacBook Pro13インチ/MacBook Air/Mac Miniが発表され、その後もM1X搭載のMacBookPro14/16インチの噂がすぐさま流れたこともあり、
「もしかしたら本当に2年でIntelチップ一掃が成立するかも…」
という思いをもったものです。
しかし…。
現状を考えるに、コロナ禍による世界的な半導体不足の影響から、業界全体として部品供給が追いつかないという、根本的な問題にぶち当たっています。
Appleにしても、iPad ProやiMac24インチの発表が本来の見込みよりも遅れたことを皮切りに、MacBookPro14/16インチのデビューも先送りされた…という見立てが有力。
最近では、最優先事項として準備を進めてきたiPhoneの供給にも影響が出ているのでは…という説も飛び出しています。
こうしたことから勘案すると、MacのApple Silicon化も当初の「2022年完成」は難しいのでは…と考えていましたが、予定通りに進むとする説を唱える方もおります。
本当に間に合うの?
記事によると、
Bloombergのマーク・ガーマン記者が自身のニュースレター「Power On」で、Appleは2022年11月までに全てのMacの搭載チップをAppleシリコンに移行させると伝えた
ということです。
ガーマン氏は、今後数ヶ月以内にM1X搭載の「MacBookPro14/16インチ」「Mac Mini」が登場すると予想。まあ、これは現在の主流となっている考えですので驚きませんが、
「新型Mac Proも2022年11月までに登場」
と主張しているところが議論を呼びそうです。
最近の噂としては、
「iMac27インチ後継機の登場は2022年」
とする説が有力。本来であれば、2021年末までには登場させたかった機種なのではないかと予想します。
もし新型Mac Proが2022年11月までに登場するとなると、この27インチ後継機の登場時期としては、3月、WWDC、iPhone登場前の夏場というタイミングが考えられるでしょう。
しかし、ここで考えなければならないのが、以前主張したように「M2」を搭載すると言われている時期MacBook Airの登場時期です。
M2搭載のAir登場後に27インチ後継機が登場するとなると、搭載するチップは「M1X」でいいのか…という問題。
登場順が逆だったとしても、M1X搭載のiMacが登場して間もなく次世代チップが登場するとなると、それはそれで購入者としては微妙な感情を抱くはず。
最もすっきりするのは、先にAirを登場させ、その後「M2X」を搭載した27インチ後継機が登場するというシナリオ。
このシナリオでいければ、新型Mac Proに搭載されると噂の「Dual」タイプのApple Siliconも、「M2X」を複数搭載する形にもって行けるかも…。
果たしてAppleがこのようなチップロードマップに対応できるのかどうか…。なかなか難しい問題だと思います。
無理に2022年にこだわらなくても…
先日、新型Mac Proに、Intelチップ搭載版が用意されるのでは…という情報をお伝えしました。
噂の「W 3300」シリーズの発表自体はすでに行われていますので、2022年に新型Mac Proが登場することは問題がないでしょう。
個人的には、Apple Siliconの開発を無理して急がなくても、2022年はIntel版Mac Pro、2023年にApple Silicon版Mac Proという時間差のアップデートでもいいような気もしています。
まあ、それにしても、
「iMac27インチ後継機に搭載するチップは何?」
という最大の関心事は課題として残るわけですが…。
やはりこの問題、混沌としております。
Mac内のヒエラルキーも十分に考慮し、先々のモデル展開を意識した発表時期、発表内容をしてもらえればと願います。