iPhone15 ProのOLEDディスプレイは明るく寿命が長い?
スマートフォンにOLED(有機EL)ディスプレイが採用されることが当たり前のようになってきました。
Android機では低価格のモデルでもOLED搭載の機種があり、非常に好ましいと思います。
iPhoneではSEと通常iPhoneとの価格差を考えると、
「1日も早くディスプレイの基本的な差別化から脱却してもらいたい…」
と感じます。
搭載チップや機能面での差別化は当然あるでしょうが、最低限ベースとなるディスプレイの種類に関しては担保してもらいたいものです。
そんなiPhoneのディスプレイ事情において、2年後には変化があるのかも…という情報が来ています。OLEDが明るく長寿命になる?
iPad、MacのOLED化に向けて
記事によると、
韓国メディアThe Elecが、iPhone15 Proシリーズには明るく寿命の長い有機EL(OLED)ディスプレイが搭載される可能性があると報じた
ということです。
具体的には、「2層・スタック型の低温多結晶酸化物(LTPO) – 薄膜トランジスタ(TFT) 方式OLEDディスプレイの製造を目指している」とのこと…。
要は、これまでの赤・青・黄の発光層を2重にすることで、
「輝度が2倍、寿命が最大4倍」
に延びることが期待される…とのこと。
OLEDと言えば、なんといっても「焼き付き」の懸念があることが弱点とされています。「長寿命」という考え方の中に、「耐焼き付き」ということが含まれているのかは分かりませんが、もしそうだとすれば、弱点のないディスプレイとなりそうな予感です。
最近Appleデバイスのトレンドが「MiniLEDディスプレイ」へと変わってきています。
黒が引きたつ…と評判のMiniLEDですが、私の印象としては黒の締まり、色の再現性という部分に関しては、バックライトのないOLEDが優れていると感じます。
MiniLEDはLCD由来の技術を使用しており、派手で明るい色再現を得意としているようですが、色の落ち着きや正確性という部分ではOLEDには適わない印象。
本ブログでは以前から、
「目にやさしい描写をするOLEDはMacやiPadのような大画面デバイスでこそ活きる…」
と主張してきました。
歩留まりや価格等の問題をクリアし、早い段階でMacに搭載されることを願います。
iPadに関しては、昨年あたりから「OLED搭載」の噂が途切れません。数年後には実現してもらいたいものです。
MicroLEDへの繋ぎか?
いずれにせよ、このOLEDに関する新技術は、次世代「MicroLED」への繋ぎだと考えます。
以前から噂になっているものの、なかなか製品化の声が聞こえてこないMicroLED。こちらは、有機ELの進化版という位置付けです。
しかし、MiniLEDの製品化に比べてMicroLEDの開発の遅さが際立って来ました。
今回の「2層式」による性能向上が、「MicroLED登場までの繋ぎ」なのか、「MicroLEDを諦めたのか」は分かりませんが、Appleが次世代モデルのディスプレイ選定に難儀しているのは、情報の錯綜ぶりからも伝わってきます。
個人的には、煌びやかで刺激的なディスプレイよりも、落ち着いてしっとりとしたディスプレイが好きだなあ…。