「M2はM1のマイナーアップバージョン」という捉え
発表されたM2がM1と同等の「5nmプロセスルール」で製造されていたことに驚きました。
「4nmは堅い」「ひょっとしたら3nmが間に合うかも…」といった噂もありましたので、前のめりになってた気持ちがやや引き戻されたような思いです。
M2の性能に対する感想に関しては以前に以下のようにまとめましたが、M1からのマイナーアップバージョンであり、食指は動かないかな…というところです。
また、先日は「M2のロードマップ」関連の記事の中で、「M2Extreme」と噂されているチップや、「M2 Ultra」の姿が見えないことなどについて話題にしました。
そんな中…。
本ブログの読者様である「アップルfun」様から、以下のような記事を紹介していただきました。
M2チップの可能性と限界が見えてくる内容で、非常に参考になりましたのでご紹介させていただきます。
内部構造は基本的に同じ?
この記事の要点としては、
〇GPUはM1のものと同一で、コア数が2個増えただけ
〇CPUコアも基本的には同一。ただし、コアの内部構成を変更したことで高速動作させている可能性がある
〇ダイサイズが若干大きくなっているが、トランジスタ数ほど面積が増えていない。一部を高密度化されている可能性がある。増量されたキャッシュ周りで高密度化か?
というところです。
「性能向上は、キャッシュ容量の大型化とメモリ帯域の強化で実現」
という見立てであり、根本的なチップ構造の変化とは全く言えない…との見解ですね。
NeuralEngineに関しては40%の強化が行われている…ということで順当な性能アップを果たしているようですが、大元の「CPU・GPU」の部分では、正に「マイナーアップバージョン」と見ることができそうです。
更に気になるのは、前掲の「M2性能予測」ではCPUのシングルスコアが結構向上しているわけですが、今回の記事では、Appleが提供した資料がマルチスレッド性能のものだけだった…ということにも言及し、シングルでのスコアアップさえ怪しい…という見方をしています。
さてどうなるか?
ベンチマークスコアに関しては程なく出回るでしょうから、答えはすぐにでも出るでしょう。マイナーアップバージョンとはいえ、当然M2搭載機を購入するユーザーはその性能にこだわりをもつでしょう。
人々を納得させることができるのか、注目です。
(と書いた途端にベンチマークスコアが出回り始めました。これに関しては後日記事を書きます)
「M2 Ultra」はあるのか?
また、今回の記事でもうひとつ興味深いのは、「M2 Ultra」に関する言及です。
「今回のM2は、M1シリーズと同じように今後Pro/Max/Ultraと展開される可能性もなくはないが、思ったほどに変更が少ないあたり、Pro/Maxまでは行ってもUltraまでは行かないかもしれない。」
としているんですよね。
Ultraクラスになると、性能アップの幅がバージョンアップに見合わない…ということのようです。
そういえば、「ロードマップ予測」の元記事にも「M2 Ultra」は記載されていなかったですね。
「M2 Extreme」がどのようなチップになるのかも含めて、超高性能Apple Siliconに行方も気になるところです。
まあ、いずれにせよ、
「本命はM3」
というとらは間違いがないところでしょう。