錯綜するMacBook Pro搭載チップの行方
9月のiPhone、Apple Watch発表イベントに続き、Appleは10月にもイベントを開くという説が有力です。
10月の登場が噂されているのが「新型Mac」「iPad Pro/無印」。
これに「AirPods Pro2/Max2」がいつ来るか?…というところでしょう。AirPodsに関しては単独できても、iPhoneやMacと同時に来ても違和感はありません。
そして。本ブログで再三書かせていただいているように、注目は「Macに搭載されるチップの行方」です。
現行の予想としては、
・新型Mac miniに3nmプロセスルールで製造された「M2 Pro」搭載。新型MacBook Pro14/16インチにはこれも3nmプロセスの「M2Pro/Max」搭載。
・M2 ProはM2同様「5nmプロセス」で製造。
という2種類の説が流れています。
そう、色々と噛み合っていないのです。
まずもって、
・M2Pro/Maxのプロセスルール
・M2Pro/Maxの登場時期
が、よく整理されずに情報が垂れ流されているのが気になります。
そこで本ブログでこれまで繰り返している主張が以下の通り。
〇M2チップが「5nmプロセスルール」で製造されていることから考えて、同一世代のチップである「M2 Pro/Max」「M2 Ultra」も「5nm」で製造されると考えるが妥当
〇M1世代のアップデートを考えると、「6月にM2のAir→10月にM2 Pro/MaxのPro」というサイクルは早すぎるのではないか?
〇3nmプロセスルールの量産化→製品への搭載という流れを考えた時に、10月のMac mini・14/16インチへの搭載は時期尚早ではないか?
〇これまでの流れで行けば、3nmの初搭載は「iPhone15 Pro」なのでは? そこからMac用チップへと技術を流用していく…というのがAppleの流儀なのでは?
まとめると…。
①10月登場は「M2搭載」の「新型Mac mini」「iPad Pro」「iPad(第10世代)」。
②「M2 Pro/Max」搭載の「MacBook Pro14/16インチ」「M2 Pro搭載Mac mini」は2023年3月登場
③M2系のApple Siliconは全て「5nmプロセスルール」で製造
というところ。
そして…。
これまでも3nmプロセスルールチップの早期投入に比較的消極的だったミンチー・クオ氏も抑えめの情報を提供しています。
決め手は「3nm」の行方…
記事によると、
アナリストのミンチー・クオ氏が、TSMCの3nmプロセスで製造されるシステム・オン・チップ(SoC)の出荷時期見通しおよび、新しい14インチおよび16インチMacBook ProやiPad Proに搭載されるSoCに関する予想を伝えた
ということです。
クオ氏の考えの中で最も重要なのは、
2022年第4四半期(10月〜12月)から新しい14インチおよび16インチMacBook Proの量産を開始する場合、TSMCの最新プロセス「N3」で製造されるSoCの搭載は間に合わないとの以前からの予想を改めて伝えた
という部分です。
賛成です!
「3nm説」の弱みは、そんな「できたてほやほやの技術」をいきなりMacの主軸である「14/16Pro」に搭載するのか…という疑問が残ること。
「石橋を叩いても渡らない…」という印象のあるAppleが、いきなり3nmを市場投入するイメージが、どうしても湧いてきません。
また、M2を「5nmプロセス」で製造しているのに、それを発展・結合して製造していくはずの「M2Pro/Max」への過程でチップの製造システムを変更する…なんてこともAppleがやりそうにないことです。
数年先のビジョンを明確に描いてから動き出すAppleなのに、まだ製造の安定性も保証されていない「3nm」にGoを出すとは思えませんし…。
クオ氏は、「もし3nmが14/16インチに搭載されるとしても…」という控えめな書き方をしているようですが、そこには、
「M2 Pro/Maxは5nmでくる!」
という強い自信が隠されているような気がします。
5nm搭載で2023年3月登場。
これがM2 Pro/Maxの真実なのではないでしょうか?