TSMCの3nmチップ製造歩留まりがSamsungを圧倒!
先日は、AppleのMチップに対抗して、Qualcommから登場するとされている4nmチップについて話題にしました。
これまでAppleの独壇場とも言えた高性能PC用SoCですが、2023年は他メーカーの参入によって更に盛り上がっていくことになるでしょう。
さて、2023年はAppleにとっては「3nmプロセスへの移行」を図る勝負の年になるでしょう。
iPhone15シリーズのA17Bionicが初搭載になるかと考えているのですが、未だにM2 Pro/Maxチップの3nm化の噂も消えません。
まあ、無いでしょうが…。
そんな中、「2023年 3nm計画」に朗報が…。
Samsung製3nmチップは歩留まりに問題を抱えているようです。
SoCはAppleの生命線になる
記事によると、
iPhone15に搭載が噂されるTSMCの3nmプロセス製造での歩留まり率(製造した製品のうち、出荷可能な良品の割合)は最大80%で、先行するSamsungの最大20%よりも大幅に高いと海外メディアが報じている
ということです。
3nmプロセスルールという超緻密なチップを製造するとなると、我々が想像もつかないような緻密な肯定が必要なのでしょうし、その難易度は相当高いと思われますが、「80% VS 20%」という数字はあまりにも違いすぎますね…。
知ってはいましたが、やはり「TSMCの技術すげえ…」と感心するしかありません。
それでも…。
記事中にもあるように、Appleが安心して製品化するのであればこの数値が「あたりまえ」ということになるのでしょう。
そう考えると、超高品質なチップを大量に必要とするAppleがTSMCとタッグを組むのは自然の摂理だったのかもしれませんね。
これまでも、特にiPhoneに関しては「圧倒的なチップ性能」で他メーカーをリードしてきました。
最近では、先進技術はAndroid、性能・安定性・Appleデバイスとの連携でiPhoneという棲み分けができている印象が強いですね。
折りたたみiPhoneに対しても慎重な姿勢を崩していないAppleですが、それでも売れているだけに、Appleは変な自信をもっているのかもしれません。
個人的には、もう少し冒険してもらいたいのですが…。
しかし、この考え方は、
「もしチップ性能で他メーカーを凌駕できなくなったら、iPhoneとしてのウリが消えてしまう」
ということにも繫がります。
正にSoCの性能がAppleの生命線だと言えるでしょう。
AppleとTSMCの力関係も気になる…
ここ最近、AppleとTSMCは正に蜜月とも言える関係性を築いてきました。
昨年などはApple向けのチップに関しては値上がりを忖度してきた…という話も聞くくらいです。
ただ、ここまでTSMC側の技術が飛び抜けてしまうと、当然互いの優位性のバランスが崩れることも考えられるわけで…。
もしそうなると、即「値上がり」に繫がるのがこの業界の決まり事。
ユーザー側からすると、是非ともバランスのいい関係作りをこれからも続けてもらいたいところです。