iPad、MacBook、「2.5Dガラス」でベゼルレスを実現か?
iPhone15 Proシリーズでは、これまでよりもベゼルが薄くなりそう…ということは以前お伝えしました。
外観上の見た目がそのままディスプレイ上での見え方にも繫がる内容ですので、ユーザーとしては気を遣っていきたい部分です。
そんな中…。
Appleが「2.5Dガラス」を採用してベゼルレスを目指すための特許を出願した…という記事が来ています。これまでの「エッジディスプレイ」の歴史を考えると、何故今Appleがそこを目指そうとするのか?…については疑問が残る部分もありますね。
MacとiPadに必要?
記事によると、
Appleが現地時間2023年6月29日、iPadとMacBookでベゼルレスディスプレイを実現するための特許を米国特許商標庁(USPTO)に出願した。特許には、ディスプレイで筐体を覆うことができるようにするため、2.5Dガラスを採用すると記されている。
ということです。
図面としては、以下のようなものが提出されています。
これを見て考えたのは、
「Apple Watchの曲面ディスプレイみたい…」
ということです。
私は昨年Apple Watch Ultraに買い換えましたが、ことディスプレイの表示に関してはUltraがその素性を生かし切っていない…ということをレビューでお伝えしてきました。ディスプレイのサイズ自体は大きいのですが、ベゼルが厚くて実際の表示は無印と殆ど変わらないのです。
無印のディスプレイは曲面になっており、曲面になっている部分が実際の表示の際にも生きてUltraに負けないくらいの「見え方」になっています。斜めから見ても表示が確認できること、かつその見え方が非常におしゃれであることから、Apple Watchに関する曲面ディスプレイは大成功だと考えている由縁です。
問題は、このようなディスプレイがMacやiPadに採用されることにどんなメリットがあるか…という点です。
まあ、筐体サイズを極限までサイズダウンさせるためには当然有効だとは思いますが、果たしてiPad・Macにそこまでの気遣いは必要でしょうか?
サイズが非常に小さいApple Watchだからこそ生きる…という技術でもあるような気がしています。
また、Watchであれば横からのぞき込むようなケースも頻発することから、曲面による表示の広がりがメリットとなりますが、iPad・Macでは、こと「視覚効果」という面の優先順位は相当に低いのではないでしょうか?
「見え方」と「機能付加」のバランスが気になる…
また、「スマホ」というレベルで考えると、Galaxyが以前強烈に推していた曲面ディスプレイの勢いが減退していることも気になります。
曲面ディスプレイは、スマホを握っている際に誤作動してしまう…等の問題点もあったようです。また、エッジから機能を呼び出すようなアクションであれば、別にディスプレイが「曲面」である必要は無いわけです。
つまり…。
曲面ディスプレイにおける「見え方」と「機能付加」のバランスが重要なのだと考えます。ユーザーがどの程度まで求めているのか?…ということ。
個人的には、余計な機能は与えずに、単純に無印Apple Watchのような視覚効果だけを与える…というのだったら曲面もアリかな…と考えます。
もちろん、誤作動防止の対策はしっかりとしてもらった上で…。