「欠点ありき」で考えるカメラ
LEICA Q3を購入し、レビューしております。 https://www.oyazi.site/archive/category/LEICAQ3
とにかく、「スナップ」においてはこれ以上無いカメラだと、現時点で感じております。
まずもって、コンパクトな筐体なのに、出てくる画像のクオリティが半端なく高いのです。
以前の記事にも、LEICA Q3と「EOS R5 + RF28-70 f2.0L」の比較画像を掲載しましたが、もうこれを見ただけで比較対象にならないくらいの驚きを感じます。
しかし…。
この部分だけを考慮してLEICA Q3に飛びつくと、恐らくは後悔することになるかと思います。
なぜならこのLEICA Q3、ある意味「欠点だらけの機種」だからです。
「スナップ」以外は…
私は「スナップ」限定という考え方でLEICA Q3を導入し、正に「当たり」でした。
しかし、
「全ての撮影をLEICA Q3だけでこなしたい…」
と考えているのであれば、決してお薦めしません。お薦めしないというか、やめておいた方がいいです…と強く伝えたいです。
それだけこのLEICA Q3は多くの欠点を抱えています。
①AFが弱い
最も不満を感じるのは、オートフォーカスの弱さです。
私は初LEICAですが、「LEICA Q3になってAFが大幅に改善した」というレビューを見聞きし、もう少しまともなのかな?…と考えていた、というところです。
それでも、私の使い方では問題無いのですが、LEICA Q3をファーストチョイスにしてしまうと、
「写真って難しいんだな…」
と勘違いしてしまうでしょう。
まずもってその「速さ」はCanonのレンズでいえば「STMレベル」かそれよりも少し遅いくらいでしょうか?
現在主流のUSMに慣れていると、明らかにじりじりする遅さです。
当然、「動きものでは使い物にならないのでは?」と考えます。
また、明暗差、コントラスト差が大きい被写体に合焦しない場合が多いです。
最近のCanonのカメラでは考えられないくらいにAFが迷い続けるケースがあります。
②(当然だが)単焦点・レンズ交換不可
これは当然ですが、「28㎜」の単焦点であり、ズームは効きません。また、「コンパクトデジカメ」という位置づけですので、レンズ交換も不可です。
登載している「SUMMILUX1.7」は驚くほどの高性能レンズですが、レンズ交換、ズームが当たり前のユーザーにとっては敷居が高いことは明白です。まして、価格が価格ですので…。
③かなり発熱します
これ、ちょっと驚いたのですが、撮影しているとかなり早い段階から結構発熱します。これ、動画撮影などでは相当に注意が必要なレベルなのでは…と感じるくらいです。まあ、私は動画には使いませんのでそこは大丈夫ですが…。
バッテリーのもちは、まあ驚くほど早すぎる…ということはありませんが、じっくりまったり撮影するのであれば予備バッテリーは必須でしょう。
本機からUSB-C経由での充電が可能となりましたが、それに頼っていたのでは、充電中に使用できませんので…。
「①」に関しては覚悟が必要ですし、「②」はしっかりとした理解が必要でしょう。
事前の下調べは必須でしょうし、カメラ初心者の方であれば、通常のズーム・レンズ交換の楽しさをしっかりと味わってから導入した方がいいと考えます。
しかし…。
LEICA Q3の特徴をしっかりと理解した上で導入すれば、驚くほど素晴らしい画像を手に入れることができることは間違いありません。
是非とも多くの方に、LEICA Q3の素晴らしさを感じていただけたら…と願います。
次回は、現時点でのファンクションボタンの設定について。