iPhone15 Pro、iPhone14 Proの評価を下回る
iPhone15シリーズ、登場してから1ヶ月以上が経ちましたが、ここに来るまで様々なことがありました。
特に痛い目に遭ったのが「iPhone15 Pro」ですね。
「発熱問題」「バッテリーもち問題」は特に印象が悪かったです。
よくよく調べてみると、驚くべきほどの発熱があったり、バッテリーもちが大幅に悪かったり…ということではなかったようですが、「A17 Pro」の特性上の問題で、
〇高性能故若干発熱しやすいチップである
〇高精細化された(5nm→3nm)とはいえ、性能とのトレードオフで省電力性が削がれている面がある
という傾向があるようです。
どちらとも「大幅に悪化した」ということではないわけですが、A17 Proが、「3nmプロセスルール」という大転換点とも言えるチップだっただけに、やや期待を裏切られた感は確実に存在します。
この、
「Appleだったらここまではやってくれるだろう…」
というユーザー側の期待値と現実とのズレがここまでことを大きくしてしまった要因と言えるでしょう。
そして…。
その結果は「ユーザー満足度」という指標に色濃く出ているようです。
ユーザーの関心事が分かってくる!
記事によると、
PerfectRecがGoogleに投稿された69万件以上のiPhoneレビューを分析したところ、iPhone15 Proに対する評価は前年モデルであるiPhone14 Pro、そしてその1年前に発売されたiPhone13 Proよりも低いことが明らかになった
ということです。
これまでの傾向を加味したその結果がこちら。
iPhone13 Proのときを頂天として、2機種連続で急降下していますね。
iPhone14 Proの落ち込みも相当ですが、iPhone15 Proはそこから更に落ち込んでいて…。
そして、iPhone15シリーズ全体で見れば、iPhone15/15Plusは14シリーズのそれよりも評価を上げているのにもかかわらず、「15 Pro」の評価だけが下がっている…というのが特徴です。
この資料には「15Pro Max」のデータがありません。
ただ、「テトラプリズムレンズ搭載による光学5倍カメラ」「15Proほどバッテリー関連で問題視されなかったこと」を考えると、こちらの評価は昨年度よりも上がっているような気がします。
さて、これらの結果からどのようなことが分かるでしょう?
まずもって、「バッテリー関連」「発熱関連」の事象に、ユーザーが異様なほどの食いつきを見せる…ということが分かります。「A17 Pro」は、「悪化した」という程度のことで無くてもこれ程叩かれました。とくにバッテリーに関しては、「最低でも前年のモデル以上」を期待しているのでしょう。
向上するのが当然であり、悪化することは許せない…。Appleはこのあたりの意識を見誤ってしまったようです。
また、13の評価が圧倒的に高く、14で低下していることからも、
「13の性能・機能で十分」
という一種の達成感のようなものを感じており、14・15に関しては期待以上の機能アップが感じられない…と捉えているようです。
さらに…。
「iPhone14/Plus」に関しては、チップが前年度から変わらず…という憂き目に遭った機種でもありました。無印に関しては、15の方が評価が向上しているのは、「チップがA16 Bionicに進化したこと」「DynamicIslandが搭載されたこと」で最新機種との相違が小さくなったことが好意的に受け止められたのかもしれません。
「Pro」に関しては、フラッグシップであり、それなりの投資もしているのだから、当たり前のブラッシュアップが見られない場合には辛い評価となっているようです。
また、「無印」に関しては、上位機種との相違が小さいほど満足度が高くなっているのではないでしょうか?